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VS【聖騎士】フレッド&【賢者】アイナー決着ー

こんばんは、相井らんです。


なんとか今日中に2話書ききりました。


今回の話で4人の元仲間のうち3人が落ちます。あとはカーライルだけです。

やはり、バトル描写は難しい、、、!


最後まで読んでいただけると幸いです。

「何よ!あいつ!降りてきなさい!!」


俺の下でアイナがギャアギャア騒いでいる。うるさいので下に降りた。


「あぁ、いいだろう。」


「お前、なんだその黒い羽は!それになぜそお前たちは飛んでいるんだ!」


フレッドが声を張り上げた。


「ふん!お前たちには教えるよりも実際に見せた方がいいだろう!!≪擬態≫!」


ズシン!フレッドとアイナの体は巨大な影に飲み込まれた。


「グオオオオオオ!」


「な!【カースドラゴン】だと!お前がなぜ≪擬態≫できる!お前の≪擬態≫スキルはごみスキルのはずだっただろう!」


「そうよ!なんであなたが【カースドラゴン】になれるのよ!本当に倒したっていうの、、、、?ありえない!」


俺は体をもとの人間の体に直していった。


「その通りだアイナ。俺はお前たちに裏切られてから死ぬ思いで生き続け、カースドラゴンを倒した。この力はお前たちの与えた絶望が俺の中でくすぶり、そして顕現した力だ!」


「そんなバカな!」

「陛下がおっしゃったようにお前の魔物の力は【聖騎士】として見過ごすことは出来ん!うち滅ぼしてくれる!」


「やれるもんならやってみろザーコ」


俺はフレッドとアイナを煽った。


「≪ライトニング≫!」


バリバリバリドカーン!!!


俺の体を貫いて、アイナの手から飛び出た雷撃が後ろの壁にぶつかり拡散した。

これは攻撃魔法の一種、雷の魔法だ!威力はそこそこだが、スピードは最速だ。俺に≪ヘルファイアー≫をよけられたのが不服だったのか、早い魔法を使ってきたようだ。


「≪超回復≫」


俺の体の焦付きがなくなり、体が元に戻る。


「な、≪超回復≫だと、、、!それは特級モンスター【スフィアスライム】のスキルではないのか!?なんということだ。あの死を超越したとさえ言われるスライムをも倒したのか!」


フレッドが狼狽する。


「大丈夫よフレッド。再生が追いつかないスピードでダメージを与えれば同じよ。」


どうやらアイナは【賢者】のくせに状況の理解ができていないようだ。だが、それも仕方あるまい、人々の守護者たる【聖騎士】フレッドは段違いのモンスターの知識を持っているからな。


「≪パワーアップ≫!≪レジストアップ≫!≪スピードアップ≫!」


アイナはフレッドに補助魔法をかけた。


「お前がそうするなら俺もそうさせてもらう。≪パワーアップ≫!≪レジストアップ≫!≪スピードアップ≫!」


俺はアイナの≪補助魔法≫スキルを≪擬態≫スキルで真似をして掛けた。


「なんであんたが魔法なんて使えるのよ!」


「さぁ、なんでなんだろうな。頭のよろしい【賢者】様にわからないことが俺にわかるわけないだろう?」


ブチリ。俺はアイナの血管が切れる音をきいた。


「死ね!≪ウィンドナイフ≫!≪アイスダウン≫!」


「≪魔力眼≫!」


俺は不可視の風の刃を魔力眼で見て、避けた。


ゴオオオッ!上から氷塊が降ってくる。


「≪ヘルファイアー≫!」


俺は手を上に掲げ、先ほどアイナが使った魔法を再現する。ジュっと炎と氷がぶつかり、溶ける。


「ウオオオオオオ!」


俺が上を向いたスキにフレッドが剣を振りかぶり、迫ってくる!

ギンッ!俺の両手が【鬼人】の手となり受け止める。


「なっ!馬鹿な!」

「随分と切れ味が落ちた剣だな。ちゃんと研いどけよ!」


俺はそう言うと同時に右のハイキックを放った。


グチャア!嫌な音とともにフレッドが飛んでいく。


「≪エクスヒール≫!フレッド大丈夫?」


アイナが回復魔法を使ってフレッドを回復させる。

うーむやはり後衛のアイナから先に始末するべきか、、、?


「フレッド、聖盾ウルを使って、それならあの化け物となったノアの一撃を受け止められるはずよ、、、悔しいけど、あいつの力は私たちを超えているわ。」


「ああ、そうだな。ノア!この盾を見ろ!これは聖盾ウル!俺たちがお前を始末した褒美にもらったものだ。この盾に恥じぬようにお前を始末する。」


コイツ何言ってんだ?さんざんやられていたくせに、、、


「ああ、そう。それじゃおれから行かせてもらうよ。≪カースブレス≫!」


俺の口からクレアに強力な呪いを与えたブレスが放たれる。


「グウウウ!」


唸り声をあげながら、フレッドは聖盾の影で耐えている。その後ろではアイナが隠れている。

俺がブレスをやめるまで防ぎ切ったようだ。


「さすがは、聖盾ウルだ!ノア、王国の秘宝を持っていなかったクレアは倒せたかもしれないが、俺たちはそうはいかないぞ!」


「食らえ!≪シャイニング≫!」


アイナの来ている服が輝きを増していく。これは目が開けられなくなる!


「うふふふ。これはカプトの所有者の奥の手、邪を滅する光よ。さぁ光の失われた世界で食らいなさい。

最上位魔法≪恒星炎(スターファイアー)≫!」


俺の目は光を捉えられなくなってしまっている。だが、俺のもう一つの目は違う。


≪魔力眼≫!


俺の視界は魔力でできた世界となった。アイナの放つ魔法が見える。そして魔力を全力で放出しているアイナ自身もはっきり見える。


「≪擬態≫!≪身体能力操作≫!」


俺の体は【鬼人】のものとなった。

俺は恒星のごとき光を放ちながら近づいて来る炎をよける!

人の目で追えないスピードでアイナに迫る。


その姿はまさに鬼そのもの!


「な!なぜ見える?なぜよけられる?」


アイナが狼狽える。


俺の抜き手が迫る。


「アイナ!」


フレッドがアイナを突き飛ばす!



ドス!体の奥深くに刺さる。


「アイナ、、、、」


【鬼人】の手を俺は抜き去った。支えを失ったフレッドの体は地に落ちた。


「あぁフレッド、、、。どうして、、、」


アイナはフレッドの体にしがみつき、泣いている。


フレッドは始末した。前衛を先に排除した。後はこの小うるさい娘をひねれば終わりだ。

そうだな。【賢者】のこいつはプライドを折るために最後は魔法で始末してやろう。

【魔物使い】にすら劣る魔法しか使えないことを嘆くがいい!


「≪暗黒点(ブラックホール)≫」



ブウン!俺の指先に黒い塊が表れた。

この魔法はアイナの使った≪恒星炎(スターファイアー)≫をも飲み込む世界の終焉ともいえる魔法だ。俺はソフィアの≪攻撃魔法≫を≪擬態≫することで使えるようになったのだ。


俺はコツコツコツと足跡を立てながら、アイナに近づいていく。



「あぁ、許してご主人様!何でもします!」


突如泣いていたアイナは地面に這いつくばり妙なことを言い出した。

どういうことだ。アイナの態度が一変したぞ。


グウン!俺は指先の≪暗黒点(ブラックホール)≫の魔法を握りつぶした。


「どう思う、ソフィア?」


「ノア、多分アイナはあなたの≪テイム≫スキルの影響下に入ったのよ。」


ソフィアが横から教えてくれた。

そうか、俺のテイムスキルは「自分よりも強い相手でも敗北感を与えることでテイミングできる」スキルだ。


クレアの時は早々にに気絶したからテイムできなかったのかもしれない。

今回は目の前でアイナの得意分野≪攻撃魔法≫で上回り、もう一つの支えであるフレッドを殺したことで彼女の心を根元からぽっきりと折り、敗北感を与えられたんだろう。



なるほど、検証するのを忘れていたが、なかなか便利なスキルだな。

俺は舌なめずりをした。


「ノア、下品ですよ。」


ソフィアがたしなめる。


「分かったよ。おい!アイナ!」


「はいぃぃぃ!」


アイナの声は面白いぐらい裏返っていた。


「ついてこい!」


「分かりました!ご主人様!」


へこへことアイナが小走りで寄ってくる。

アイナを連れて俺たちは惨劇の場から離れた。


あと1人。カーライルお前で俺の復讐は終わりだ!

俺は心の中の悪魔が喜びの声を上げた。


◆◆◆◆◆


この惨劇を影で見ていたものがいた。

そう。フレッドとアイナに王国の秘宝を届けた近衛騎士だ。

彼は近衛騎士といえど、S級冒険者よりは実力が劣る。

そのため彼がとるべき選択肢は限られていた。


伝令である。


「伝えなくては、、、、あいつはノアは化け物だと、、、、」


怪物の正体が今、明らかになったのである。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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