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地の底の絶望

こんにちは相井らんです。

今回ははやりに乗って書いてみました。今後2週間ほどで集中して連載したいと思っています。

最後まで読んでいただけると幸いです。

地の底、光の入らないダンジョンので剣が光を放つ。


「スターダストソード!」

「ぐぎゃあ!!体が崩れていく、、、この恨み忘れてなるものか、いつの日かぁ、、、」


【勇者】カーライルの剣がどくろの怪物【リッチ】の体を切り裂いた。


カーライルの青い目から放たれていた眼光が小さくなる。彼は金髪を振るいながら剣を腰に差した。


「わあ!流石カーライルね」クレアが歓声を上げた。

彼女は手に持っていた弓を背中に戻し、短く切った銀髪を揺らしながらカーライルに駆け寄った。


「やったね!フレッド!守ってくれてありがとう!」

「アイナありがとう!君がいなければやられていたよ。」


カーライルとクレアの横で【聖騎士】フレッドと【賢者】アイナが抱き合っている。

さっきまでの緊張がうそのようにみんな笑っている。それもそうだ。何とかついにこの未踏破ダンジョンのボスを倒したのだ。


【リッチ】を最期切り裂いたカーライルは碧眼金髪の美男子で天賦の剣を振るい俺たちの先頭を走ってくれる頼れるリーダーだ。


この前俺たちは史上最速でS級冒険者になって、王様とも謁見し、評判はうなぎのぼりだ。このダンジョンの踏破もきっと俺たちの伝説の礎となるだろう。


俺はそんなことを考えながら満面の笑みで声を上げた。

「みんなついにやったな!このダンジョンも制覇できたな!」

「、、、ああノア」カーライルだけが返事した。


何か歯切れが悪い。俺が不思議に思っていると背後から魔法が放たれた!


「麻痺(パラライズ)!」


ドサッと俺は倒れる。体が動かない。


何だ!?俺はリッチが復活したのかと振り返るとアイナとフレッドしかいない。アイナの手から光がこぼれている。その光はフレッドの白い鎧とアイナの黒髪を照らしている。俺が混乱しながらカーライルの方を見るとカーライルは、、、いや奴はにやけながら言った。


「はははははっ!すまんな。お前はここで置いていく。」


「どうして、、、どうしてなんだ!俺はお前たちと一緒に戦い続けてきたじゃないか!どうして!!」


俺は心の限り叫んだ。俺の口からはどうしてどうしてとそればかりが虚ろ(うつろ)に飛び出してくる。


そんな俺に対してカーライルは答えた。


「お前の能力って何か知っているか?魔物使いだよなぁ?確かにお前の力は珍しい。だがそれに何の意味があるんだ。テイムできる魔物は弱い魔物ばかり、擬態の能力も大道芸くらいにしかならない。大器晩成なのかと思ってここまで我慢してきたが、もう限界だ。」


「そんな、、、こんな所に置いていかないでくれ!あと少しで擬態のスキルレベルが上がりそうなんだ。あと少しだけチャンスをくれ!その結果としてもし仮に俺がいらないのでも町まで帰らせてくれよ」


そんな俺の嘆願に対して思いもかけない言葉が返ってきた。


「お前の能力は不吉だ。お前の魔物を操る力は昔俺たち人類とこの世界の覇権を争った魔族のものに違いないと噂されているんだ。そんなお前の存在を邪魔だと思っているお方もいるんだ。俺いや俺たちとしてもそんなやつをパーティーには入れておけない。もうお前はいらない。」



「、、、魔族?そんなバカな、、、そんなことで、、、俺を裏切るのか、、、、?」



「そんなこと、、、?今お前はそんなことって言ったか?ふざけるな!俺たちの名前に傷がつくんだよ!俺たちはいくつもの未踏領域に足を踏み入れたこの国一番の英雄なんだよ!俺たちは伝説になるんだよ。その過程にそこにお前みたいな怪しい奴が入ると不都合なんだよ!」


「その通りよ。」クレアが同意する。後ろではフレッドとアイナもうなずいている。


「な!?なんだよそれ!」

俺はそう言うことしか出来なかった。


確かに俺の【魔物使い】の力は弱いかもしれない。だが様々な応用が利き、パーティーを助けてきたはずだ。魔物の声を真似をして味方のいる方向とは逆方向に魔物を移動させて、仲間を助けていたりしたんだ。


仲間はいやこいつらは自分たちの功名心、出世欲のために俺を切ろうとしているのだ。


「残念だったな。でも安心しろよ、ノア。お前はこのダンジョンを攻略するときに仲間をかばって死んだってことにしといてやるからなあ。ははははは!最後に仲間の役に立てて良かったな!」


カーライルが立ち去る。そのときに声を上げたやつがいた。


「ちょっと待って!」


クレアだ。助けてくれるのか。俺はそう思って期待したが、


それは間違いだった。


「どうせ、ここに置いていくなら道具だけでも回収しましょ。ノアの装備で高いのは売って酒代に変えちゃいましょう。」


「いいなそれ!」フレッドがそれに同意し、「それもそうね」とアイナも同意を示した。


そう言ってフレッド、アイナとともにクレアは俺の胸当てと道具入れ、そしてメインアームの小刀を回収していった。


そして最後に予備の武器のナイフだけを地面に倒れている俺の顔の前においていった。


「自決用に残しておいてあげるわ。フフフフ」



ゴスッ!俺の頭を蹴っ飛ばしてからフレッドが立ち去る。


「くそがぁ、、、」


「悪いね、、、、元気でね!フフッ」


アイナがそういって俺をあざ笑った。彼女の嘲笑が耳に残して俺は意識を失った。



◆◆◆◆◆


ノア

Lv  :53

職業 :【魔物使い】

スキル:テイム   Lv5

    擬態    Lv5

    サバイバル Lv4

    俊足    Lv4

    探知    Lv4

カーライル

Lv  :73

職業 :【勇者】

スキル:剛力Lv7 

    俊足Lv6 

    魔法剣Lv7 

    魔眼Lv5 

    補助魔法Lv3 

    オート回復Lv4

クレア

Lv  :68

職業 :【弓聖】

スキル:剛力Lv6 

    弓術Lv5 

    俊足Lv5 

    魔法矢Lv6 

    鷹の目Lv5

アイナ

Lv  :64

職業 :【賢者】

スキル;攻撃魔法Lv7

    補助魔法Lv6

    回復魔法Lv6 

    儀式魔法Lv5 

    予知Lv3

フレッド

Lv  :69

職業 :【聖騎士】

スキル:剛力Lv7 

    剣術Lv5 

    大楯Lv6 

    聖魔法Lv5 

    オート回復Lv5


読んでいただきありがとうございました。

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