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第6話 頼むからそんなかわいい笑顔を見せないでくれぇぇぇ!

金曜日の朝というのは週の終わりで明日は休みだーという事でテンションが上がりまくってベッドの上でダンスを踊ってしまうくらいにテンションが上がる。

逆に月曜日の朝というのは週の始めでこれから五日間も頑張らないと行けないのかーという事でテンションが下がりまくってベッドの上でお経を読んでしまうくらいにテンションが下がる。

今日は金曜日だからか俺はいつもより二十分も早く起きた。

あーちなみにいつもは八時起きだから遅刻するんだよな。

しかし、今日は早く起きたためかいつもは滑ってこけそうになりながら駆け降りる階段を今日は天皇にでもなったかのようにゆっくり下りた。

なんか感動。

俺がリビングのドアを開けた。


「おはよう」


俺の爽やかな挨拶が狭いリビングに響き渡る。

キッチンにいた母親が何でこんなに早く起きたのとでもいいたげな顔で俺を見てきた。

するとイスに座って朝ごはんを食べている俺の妹が俺を見て言ってきた。


「何で朝から兄貴の顔見ないといけないのよ。朝からテンションただ下がりだわ」


失礼なテンション上がり過ぎて朝ごはんにも手がつけられないくらい本当は喜んでいるんだろ。そうだよね。うんうん。

そんなツンデレな妹に髪をかきあげながら言った。


「良かったな俺に会えたおかげで今日は金運がかなり上がったと思うぞ」


「は?死ねば。でもまあ確かにばい菌運が上がった気がするわね」


おっかしいな聞き間違いかな金と菌を間違っている気がする。

そんな事を考えていると妹が席を立って行ってきますと言って家を出て行った。

俺も今日は早く学校に行こうと思い早くご飯を食って家を出た。

外は少し肌寒く身震いを起こしてしまうくらい寒かった。

山から吹く冷たい風が山びこのようにヒューヒュー音をたてながら吹き抜けていく。


「寒っ」


そういいながら俺は学校目指して歩いて行く。

朝からこう寒いと元気パラメーターが0地点を突破してしまいそうになる。

すると突然俺の神の右腕の重さが重くなった。俺厨二病発症してんのかな。

俺はとっさに右腕を見た。

そこには俺の神過ぎるいや、神の彼女萌乃がいた。

俺の腕にしがみついている。

俺は頭の中でポーカーフェイスポーカーフェイスと念じながら話しかけた。


「おっおはよう」


「うん!おはよう斗真君!」


萌乃は朝からすごく元気な笑顔を俺に向けて来た。

俺はその笑顔を見て元気パラメーターが100を楽勝で突破して200にまで来たなこれ。200まで行くと頭がおかしくなって死ぬレベルだな。

しかし、なぜ突然こんなにも積極的な事をしてきたんだ?恥ずかしがり屋のはずなのに。

俺は疑問に思い萌乃の顔を見た。

萌乃は顔をゆで卵のように赤く染めていた。

可愛すぎるだろーーーーー

すると俺はとっさに視線を感じて辺りを見回した。

そこには同じ制服の人がは?死ねみたいな視線を送って来ていた。

俺の人生オワコンルートに入ったな。乙。

俺は殺人鬼のような視線に堪えられず萌乃の腕を掴んで走った。

少し走っていつもの細道まで来て止まった。


「急に走り出してごめんな」


「きゅ………に…………どうしたの?」


「スマンチキンな俺には辛すぎた」


萌乃はよくわからないといったように首を傾げていたが追求されると俺がダサいと思われるのでいつもの細道に入ろうとしたら萌乃が息を多少切らしながら言ってきた。


「学校行くならこっちじゃないの?」


萌乃が普通の登校する道の方向を指差して言ってきた。

俺はふっと笑って自慢げに言った。


「こっちが近道なんだぜ!」


何だろう俺ってカッコイイな~。


「へぇ~そんなんだ」


なかなかに適当な相づちを打たれたな。何かはずかしいな。いや、気にするな…………気にするんじゃねぇぞ俺ー。

自分で自分を鼓舞しながら細道に入る。

すると細道を抜けるところに今日も盗撮犯がいた。

俺は躊躇なく話しかけた。


「今日は何してんだ可奈」


俺は小さくため息をつきながら盗撮犯もとい俺の幼なじみを読んだ。

すると可奈は後ろを向いてため息をつきながら言ってきた。


「白夜君待ちに決まっているでしょ!」


その言い方だと白夜と待ち合わせをしているみたいに聞こえるんだが。お前ただの盗撮犯だからな。


「じゃあ俺達そろそろ行くからそこをどいてくれるかな?」


「俺達ってあんた一人じゃないの?」


可奈が首を傾げながら聞いてきた。

よくぞ聞いてくれた。俺は非リアのお前に俺がリア充になったことを言ってやりたくてたまらなかったんだ。


「俺の後ろを見て見ろ」


すると可奈は背伸びをして後ろを見はじめた。

しかし、可奈もなかなかモデルと言っても過言では無いくらいのプロモーションだがさすがに男の俺には及ばず後ろが見えないらしい。可奈も不審な行動や少し男勝りなところを直せばモテるだろうに。


「ねぇあんた邪魔!」


「じゃあさっさとそこを退けよ」


「仕方ないわね」


可奈はしぶしぶといった感じで道を抜けた。

俺が抜けるとそれに続くようにして萌乃も抜けた。

萌乃が抜けると同時に可奈が唖然と言わんばかりの顔をしていた。おいおい驚くのは良いが口は閉じろ!可奈は驚きすぎて口が開いたまま止まっていた。そんなんだからモテ無いんだぞ。そんなことを言うと殴られそうなのであえて言わなかった。

すると可奈は少し経ってやっと動き出して俺に言ってきた。


「あああああんたなななんで?」


挙動不審を越して幼なじみの俺ですら警察に突き出してしまいそうだ。

すると可奈は一つの答えにたどり着いたのか左の手の平に右手の握った拳をポンッという感じにつき俺に自信ありげに言ってきた。


「ボディーガードでしょ!」


そのエッヘンという感じに言っているけどどういう思考回路しているんだよお前。


「ちげぇーよ!俺の彼女だよ!」


「え…………」


何その反応?絶対釣り合ってないとか元気に言うと思ったのにな………。


「へっへぇーそうなん…………だ…………じゃじゃあね」


「えっお前白夜はもう良いのか…………」


俺の声が届くことなく可奈は学校向けて走って行った。

何で逃げるように走って行ったんだ?


「まあ良いか………。萌乃俺達も学校にいこうぜ!」


「そう……ですね」


萌乃は何かを考えているようだった。










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