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第4話 頼むから人違いじゃ無いって言ってくれぇぇぇ!

夕暮れそれは今までとは異質な光を放ち辺りの景色を一変させる。

現に今俺は白色の地盤をオレンジに染められたら屋上で女子と二人でいる。

俺の前にいる女子生徒を夕日が照らし正しくお姫様と言わんばかりの美しさを誇っていた。

そんな美少女に俺は今告白されている。


「えっと告白する相手を間違えてない?」


俺はさり気なく問いをぶつける。

にも関わらず目の前の女子生徒は?といった感じを頭に浮かべている。

俺はさり気なく間違いを訂正してあげる。


「このままだと君が俺に告白したみたいになるんだけど…………白夜との間違いだよね…………」


何で!何でこんなに空気が噛み合ってないんだよ!

俺間違ってないよ普通なことを言ってるよ。


「だって私あなたに告白しているんだもん」


「…………」


はっ!俺生きてる?何か時間が止まって・・・目の前に天使が居る!ここは天国かな。いや、現実だったわ。


「それで答えは…………」


神童さんが顔を朱に染めるも夕日のオレンジ色と混ざりとても幻想的な世界を創り出していた。

何だ何なんだブサイクな俺が告白して粉砕するなら分かる。粉砕するのかよ。

なぜにミスコン優勝レベルの美人が俺に振られるかもとか考えているんだ…………?

そうか夢か!

そうだよな。俺みたいなミスター橋渡しに告白してくる奴なんて居ないよな。しかし、これが夢だとして目覚めて良いのか?

いや良いだろ。

俺は決意と共に固く拳を握った。さらば神童さん…………。


ボコッ


鈍い音と共に俺は吹き飛ばされた。

痛い。

いた…………い…………。

夢じゃないの…………か。

俺は神童さんの顔を見た。

何をしているんだろうと言った様な顔をしていた。

まあそれもそうだろう。

何をした訳でもないのに自分で自分の顔面を殴って一人で飛んでいったんだからな。怖いを越して引くレベルだなこれ。

すると神童さんが俺に駆け寄って来た。


「大丈夫ですか?」


やめて!何か心配されると余計に恥ずかしくなるから。

神童さんはそう言ったあと自分のスカートのポケットからハンカチを取り出して俺の顔を拭き始めた。

俺の顔がみるみる内に赤く染まっていくのが分かった。

俺は恥ずかしさのあまり下を向いていたが突然ハンカチの動きが止まったため神童さんの顔を見た。

神童さんは多分極度な恥ずかしがり屋なのだろう俺よりも顔が赤く夕日の光すらも遮るような赤さだった。

共に顔から赤みが引いたところで俺は切り出した。


「本当に俺と白夜を間違えている訳じゃないのか?」


「うん!」


神童さんの返事は何もかもを吸い込んでしまうように明るい笑顔だった。可愛すぎて意識持っていかれるかと思ったぜ。

俺にという告白は初めてだったのでかなり心の中はテンパっている。

俺は聞いてみた。


「ちなみにだけど初めて会った俺のどこが良かったんだ?」


神童さんは照れながらも艶があり綺麗でみとれる柔らかそうな唇を妙に色っぽく開き話し始めた。


「あなたは私を見ても変な反応をしなかったから」


変な…………反応…………?


「私が転校したり席替えをするといつも隣の人が私が話しかけると嫌な反応されるんですけどあなたはそんな反応をしなかったから!」


嫌な…………反応?

こんな美少女が隣の席なら喜ぶだろうに?


「例えばどういう事ですか?」


神童さんは頭に手を当てて悩み始めた。


「例えば私が話しかけると涙を流して土下座してきたりだとか意識を飛ばしたりだとか血の涙を流して貧血を起こしたりとかかな」


それは……俺の考えるに過剰に喜んでいるだけど思うんだが……。

つーか血の涙を流すってヤバ過ぎるだろ。遠目に見てても引くわ。

で結局告白した理由って俺のどこかがすきとかじゃなくて態度が良かったからなの?ていうか俺ただポーカーフェイスが得意なだけで内心はそいつらとほぼ同じだぜ。まあ俺のポーカーフェイスのレベルはババ抜きで一回も負けたことがないというチートレベルだから仕方がない。


「そ…………それで…………答えは…………」


顔を下向きにして指をもじもじさせながら言ってきた。可愛いー。


「えっと…………俺は嬉しいけど君は俺なんかで良いの?」


俺なんかで何て俺って謙虚だな〜謙虚過ぎてそろそろ賢者になっちゃうよ。意味全然違ってたわ。


「うん!あなたが良い!」


俺は可愛さのあまりクラっとして倒れそうになった。

俺は照れながらも答えた。


「じゃあこれからよっよろしく」


「うん!よろしくね!そこで何だけど…………私の事を下の名前で呼んでくれない…………かな?」


「うん良いよ!」


俺は一秒もかからず即答した。

えっだってあんな美少女が上目遣いで頼んでるんですぜ即答するでしょ。


「じゃあ私も…………斗真って…………呼ぶね!」


俺は気を失った。



夕日がそろそろ消え空がうっすら黒色に染まり始めた時に俺は暗闇をも吹き飛ばすような人生最大の光に包まれていた。



俺は勝ち組だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!




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