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猫の探偵社  作者: 久住岳
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第3巻 時空の旅人ビャクヤ

第3話 魂をつなぐ猫 時空の旅人・ビャクヤ

 

 尚子が加わった後も当然だが不明猫の捜索がメインだった。しかし尚子の『探偵としてのスキルを高めましょうよ~』と言う強い言葉と、殴りかかってきそうな勢いに負け、探偵学校と言うものを調べてみた。調査員のコースと開業までサポートする、二つのコースがある学校が多かった。

 

 尚子『調査員コースですね。もう開業していますから。げ、高いですね。』

 

 授業料は結構な金額だった。受講期間も毎日ではないが三カ月から四カ月。どこにしようか迷ったが、探偵協会が運営する学校に入る事にした。

 研修は座学と実践。尚子は楽しそうだった。特に実践では様々な器具の使い方もすぐに覚え、尾行や張り込み、聞き込みや盗聴器類の捜索も、能力を発揮していた。

 

 先生『本条さん。受講が終わったうちに来て働かないか。』

 尚子『有難うございます。でも就職しちゃっているんですよ。』

 

 探偵学校を主催する探偵社や、講師で来ている探偵から何度も誘われていた。私はどうだったか...その話はやめておこう。とにかく...探偵学校を受講して我が《猫専門探偵社・猫の手》のスキルは飛躍的にあがった...はずだ。会社としてのプレゼンスも高くなった...はずだ。

 二人で捜索に行く事も増えたので、価格体系も変更した。成功報酬は変えずに、三時間一人五千円に変更した。尚子は『一人一万円にしましょうよ。その分、お給料上げてくださいよ』と言って来たが却下した。良心的な優良企業を目指したい。

 

 尚子『所長~、ニャンコちゃんの捜索依頼しか来ませんね~。』

 

 ふざけている時は尚子は私を所長と呼ぶ。猫の探偵だ、猫の捜索しか来ないのは当たり前だ。あの葵の事件から四カ月、探偵学校も卒業してすっかり冬の空気が漂い始めていた。仕事は順調だった。毎月四十件から五十件の依頼があり、多い日は三つの依頼を解決した。

 中には捜索以外の依頼もあったにはあった。猫の食欲がないとか、懐いてくれないとか...そんな時は電話口に猫を呼んでもらい、電話で意思疎通して教えてあげた。ボランティアの無料相談だ。《不思議な子》の能力は、電話やネット回線で繋がれば、状況や感覚を取り込む事が出来る様になっていた。私の身体もIT化が進んだようだ。

 

 十一月も終わろうかという時、一通の依頼メールが届いた。

 

 尚子『来た、来たわ。尚樹さん、待望の依頼が来ましたよ!』

 

 尚樹『どうしたの?』

 

 尚子『これですよ。』

 

 依頼の内容を読んでみた。

 

 『《猫専門探偵社・猫の手》様。御社のHPをみてご連絡させて戴きました。小鞠千尋と申します。猫に関係するかわかりませんが、主人と息子の事でご相談があります。主人は四十七歳、一人息子の拓は二十一歳になります。ここ数カ月前の事ですが、家の中に白い毛が落ちているのです。人の毛髪ではありません。うちは猫も犬も飼っていませんし、主人か息子がどこかで付けてきたのかと思っておりました。その後も週に一度か二度、毛が落ちている事が続いています。ある日、主人が脱いだ上着をハンガーに掛けていた時、上着に何本も毛が着いていたんです。これは!と思い怒りを抑えて、主人が帰宅するのを待ちました。』

 

 尚樹『尚ちゃん、これって浮気調査だよ。嫌だよ、修羅場なんてみたくないし』

 

 尚子『全く、根性なしなんだから!でも、それ違いますよ、最後まで読んでくださいよ。』

 

 『主人に問い詰めましたが、身に覚えが無いの一点張りで、学校から息子が帰宅して、仲を取り持ってくれたのです。でも息子がコートを脱いだ時、床に白い毛が散らばりました。二人とも同じ毛をつけていたんです。息子にも問い質しましたが、二人とも身に覚えがないそうです。気味が悪くて。どうか、ご相談にのって戴けませんでしょうか。宜しくお願い致します。』

 

 尚子『ね!浮気調査じゃなかったでしょう』

 

 尚樹『二人とも同じ猫のいる女性の部屋に、遊びに行っていたりして。』

 

 尚子『は~よくそういうエッチな妄想が浮かびますね。叔母様と真希ちゃんに報告しておきます。』

 

 メールの主は小鞠千尋、今年、四十六歳になるご婦人だった。電話で話すと気立ての良い感じの穏やかな女性だった。うちの三人とは全く違うタイプの女性だ。電話の向こうからは特に感じるものもなかったが、丁寧にしつこくお願いされ受ける事にした。千葉からはずいぶん遠い地方都市の方で、その地名に惹かれたのも受けた理由かもしれない。

 新宿の高速バスターミナルに尚子と待ち合わせた。時刻は午後十時を回っている。夜行高速バスで岐阜の高山に向かう為だ。暫くすると尚子がエスカレーターで上がってくるのが見えた。

 

 尚子『新幹線に乗って、特急に乗って、車窓の景色を見て、お弁当食べながら行きたかったですよ。こんなか弱い女の子を夜行バスに乗せるなんて。』

 

 何処がか弱いのか謎だが...高山に行くのは夜行高速バスがいい。夜行バスだと朝五時に高山に着く。朝一の新幹線で出ても着くのは十時過ぎだ。御主人は飲食店を経営しており、夜中の三時まで働いているそうだ。明日は休業日で店から朝四時過ぎに戻った後は家にいると聞いている。息子さんは一日、家にいるそうだ。

 早朝、四時五十分、高山の駅にバスが着くと、車で迎えに来てくれていた。ご夫婦一緒だ。爆睡している尚子をそっと起こし、バスを降り迎えの車に乗り込んだ。十二月早朝の高山の街は、まだ暗くひんやりとした冷気が漂い心地よい。こういった雰囲気は好きだ。高山城跡の傍に立つ一軒家が小鞠家の家だった。御主人は徹、息子は拓という名前だった。

 

 千尋『遠いところお越し頂いて。お疲れでしょう。どうぞ』

 

 尚子『これ、なんですか?』

 

 尚樹『五平餅だよ。美味しいよ。早速ですが、お話をもう一度聞かせて戴いてもいいですか。』

 

 御夫婦はこれまでの経緯を話し始めた。御主人は最初、店の客か店員から付いたものと思っていたらしい。ただ息子の服にも付いているのをみて驚いたそうだ。

 

 徹 『最初は浮気を疑られて、もう大変でしたよ(笑)』

 

 徹は苦笑していた。千尋から落ちていた毛を見せて貰った。白い毛、これは間違いなく白猫の毛だ。問い質した日から捨てずに集めておいた毛は、五十本はあるかもしれない。

 

 尚子『凄い本数ですね。飼ってないのに...確かに不気味ですね。』

 

 尚樹『でも、特に嫌なものは感じないよ。う~ん、なんだろう?』

 

 徹 『何か、わかるのですか?』

 

 特に白い毛から感じるものはなかったが...何か、毛から漂うオーラのようなものは感じた。初めて感じる感覚だ。他に変わった事が無かったか訊ねたが、ご夫婦ともにないそうだ。六時を過ぎ息子の拓も起きて降りてきた。拓にも同じ質問をした。

 

 拓『特に変わった事も無いですよ。父と母は不気味だって言うけど、僕はそうでもないですしね』

 

 こんな遠くまで来て交通費も戴くのに、何もわからないでは申しわけが無い。毛を手に取って透かしてみたり、指で擦ってみても何もわからなかった。

 

 尚子『何処から来たんだろう。飛んできたのかな~』

 

 尚子の呟いた言葉を聞いて、毛が飛んできた方向を探ってみようと思った。奥さんは毛が付着した日や付着した服の場所など、詳細に克明に記録していた。毛が付着した日の二人の行動を時系列で表にして、向かう方向等も地図上に表記してみた。

 この時期の高山市は北風と西風が多く、八十パーセント近くを占める。次に多いのは南風だ。約十五パーセントを占めていた。毛が付着した日は東風、若しくは北東の風だった。十パーセントにも満たない風の吹く日だけ、毛が服に付着していた事になる。行動パターンと毛の着いた服の部位も、それを示していた。毛は高山市の北東の方向から、風に乗って運ばれてきているはずだ。

 高山市内の北東から飛んできたのか。それとももっと遠いところから運ばれてきたのか?北東には北アルプスが聳え、三千メートル級の山を越えたとは思えない。可能性があるとすれば、山と山のあいだの谷を抜けてきたくらいだ。毛に意思があれば可能だろうが...

 その日から探索を始めた。毛の中にわずかに残る《漂う感じ》を頼りに、同じような感覚を探して北東の方向を歩いた。今日は風が無い、最後に北東の風が吹いてからは、穏やかな陽気が続いていた。

 最初に同じ気を持つ白い毛を見つけたのは、家のそばの図書館の植込みの中だった。低木に二本の毛が巻きついていた。家と図書館を直線で結び、延長線上をくまなく捜し歩いた。初日に見つかった毛は十一本。家から三百メートル地点までだった。夕方、陽が落ち始め小鞠家に戻った。家に戻ったあと、三人に推察と報告をした。

 

 尚樹『やはり北東から飛んできていました、同じ毛です。』

 

 千尋『本当だわ。十一本も、野上さん、なんでしょうね?』

 

 尚樹『う~ん、ごめんなさい。現時点では不明です。ただ、何か毛に纏わるものは感じるのですが...』

 

 徹 『もう少し、調査して戴けませんか。』

 

 尚樹『わかりました。全力を尽くします。』

 

 翔 『あの...関係ないと思って言わなかったんだけど...』

 

 息子の拓が夢の話をし始めた。一年くらい前から同じ夢を見るようになったそうだ。昔の風景、江戸時代か、もっと前の時代かはわからないが、大きなお屋敷に住む娘と、恋に落ちる夢だったそうだ。二回くらい同じ夢を見ていたが、気にすることもなく忘れていたらしい。それが先月辺りから、週に一度くらいのペースで、見るようになったそうだ。よく考えると奥さんが記録した、毛の付いた日の様な気がすると言った。夢の感じは甘美なものではなく、目が覚めると何か切ない感じがしたらしい。

 

 拓 『関係ないと思うけど夢の女性の顔は、はっきりと覚えてますよ。会った事は無い顔でした。でも、あんな女性と出会えたらって思います。』

 

 徹 『拓がそんな事を言うとは驚いたよ。女の人には興味がないのかと思ってたからな。』

 

 千尋『そうよね。今まで好きになった女の子は、一人もいないって言う子だから。』

 

 夢は何かを伝えている時があるらしい。と、聞いた事がある。関係があるか無いかは現時点では不明だが、頻繁に見るようになった時期と、白い毛が現れた時期が重なるのが気になった。小鞠夫婦の要請もあり四日間、探索する事になった。捜索時間は七時から四時、午前五時間、昼食を挟んで午後三時間、その後、四時から報告に一時間の一日九時間とした。

 二日目は昨日言った場所の先から、調査・探索を開始した。すぐに白い毛は見つかった、今日は本数が多い。歩くたびに毛と出会う。午前の探索が終る頃には、三十本以上の白い毛が袋の中に入っていた。

 捜索から三時間、川を渡ってお寺とお寺のあいだの小路に入っていった。落ちている毛の本数も増えている。コハク君の時の事を思い出し、また霊的な事かと思い帰ろうかと思った。霊的な事はごめんだ。

 

 尚樹『尚ちゃん、もう戻ろうよ。』

 

 尚子『何を言っているんですか。全く、行きますよ。』

 

 尚子にせっつかれてなんとか無事に、お寺のあいだの小路を抜けた。小路の先は神社の様だった。白い毛は神社に向かっているように思えた。石の鳥居をくぐり境内に入ると正面に社がみえてきた。家からは五百メートル離れている。

 

 尚子『神社に出ちゃいましたね。白山神社って書いてありましたよ。』

 

 尚樹『誰を祀っているんだろう。イザナギ、イザナミ、と菊理媛尊?なんて読むんだろう?』

 

 尚子『あ!毛が。』

 

 尚子の指さした社に中に白い毛が湧くように付いている場所があった。菊理媛尊が祀られているところだ。後で調べて分かった事だが、菊理媛尊(くくりひめのみこと)と読む。イザナギとイザナミの夫婦喧嘩を仲裁した神だそうだ。確かに湧くように沢山の白い毛がへばりついている。

 社の中に入るのは神への冒涜になるような気もしたが、その場所に触れるには足を踏み入れないと届かない。心の中で深く謝りながら、足を踏み入れた。よく見ると本当に湧き出ているようにみえた。そっと手を伸ばし触れた瞬間に、鮮明な画像が頭の中に飛び込んできた。誰かの眼が見ている映像?なのか...

 

 時はさかのぼり、十一月初旬。高山から北東に五十キロ離れた長野県安曇野、森林に囲まれた神社の境内に、一匹の真っ白な猫が佇んでいた。神社の名前は白山神社、石川県に総本宮があり、全国に分布する神社だ。白い猫は社に向かい歩き出すと、社殿の前で立ち止まった。美しいフォルムの両眼の目の色の違う、王女様の様な雌猫だった。猫は社殿の中をみつめ、身体中から切ない感情を吐き出していた。猫の周りに白い毛が浮き上がり社殿の中に消えていった。

 

 白描『我が想いを届けよ』

 

 そう言っているように見えた。猫の名はビャクヤ。この神社からほど近い、大きな家の娘が飼っている猫だ。娘と猫の出会いは不思議だった。一年程前、娘が神社の前を通りかかった時、呼び止められたような気がした。振り返るとビャクヤが石段に座って娘を見ていた。ビャクヤと娘はその日から、一緒に暮らし始めた。娘は幼い時から白い猫を飼っていた。その猫が老衰で亡くなったのが、一週間前だった。ビャクヤと名付けたのは娘だ。白猫をみた時、亡くなった猫の名前を叫んでいた。

 娘は幼い頃から繰り返し見る夢があった。一人の男性と恋に落ちる夢。目覚めた時には切なさが残った。何度も同じ夢を見るうちに、男性のしぐさや表情、全てが心の中に刻み込まれていった。娘は小倉静香という名だった。十九歳の大学生だ。

 

 尚子『尚樹さん、生きてますか?』

 

 鮮明な映像と流れ込んできた感覚に、一瞬時が止まったように固まってしまった。動かない私を尚子は心配そうに覗き込んでいた。

 

 尚樹『うん、大丈夫。何だったんだろう、いきなり映像が頭に中に飛び込んできて。あ~ビックリした。』

 

 尚子『それって、白い毛のメッセージですか?』

 

 尚樹『わからない。誰かの目を通してみているような感覚だった。綺麗な女の子がベッドで寝ていて。』

 

 尚子『ベッド?尚樹さんの変な妄想じゃないでしょうね。』

 

 尚樹『違います!その女性は病気かもしれない。後、拓君が言っていたような映像も見えた。』

 

 尚子『戻りましょう。戻って話してみましょう』

 

 私達は来た道を引き返し小鞠家に戻った。家には奥さんと拓の二人しかいなかった。神社で起こった事を報告し、私の頭の中に飛び込んできた映像や感覚を、二人に詳細に伝えた。大昔の映像は家の形や女性と男性の服装、髪形等、拓から聞いていない事まで詳細に報告した。拓は私の話を聞くうちに、驚いたような表情に変わり出していた。

 

 拓 『僕の夢と同じです。そう、はっきりと思い出しました。着物の柄もそうです。』

 

 尚子『やっぱり、何か伝えようとしているんですかね。なんでしょう?』

 

 拓 『あの女性の顔ははっきりと憶えているんです。野上さんが見たベッドの上の女性?の顔を教えて戴けませんか。』

 

 拓の要望を聞き絵に描く事になった。女性の顔は私の頭の中にしかない、具現化するには絵に描く以外に方法はなかった。スケッチブックを借りて鉛筆を持ち、流れ込んできた情景を思い出しながら描き始めた。髪を描き顔の輪郭を描き目や鼻も描き始めた時、尚子が横からスケッチブックを覗き、呆れかえったように呟いた。

 

 尚子『尚樹さん。何ですか、これは。真面目に描いてますか?喧嘩も弱いし根性もないですけど、絵の才能もないんですね。もう~私が描きますよ。う~ん、そうだ!私の頭の中に映像を送れますか。』

 

 私 『無理だよ。今まで人に送って一度もうまく行った事がないよ。人間は動物ほど純粋じゃないから、変な感情が入り混じってうまくいかないんだよ。あ、でも尚ちゃんは動物に近いからひょっとしたら。』

 

 尚子『尚樹さん、送ってみてください。あと、今の失言の覚悟はしておいてくださいね。後で正拳一発、ぶちこみますから。』

 

 尚子に頭の中の映像を送ってみた。私の想いを受け取ったのか、スケッチブックにすらすらと描き始めた。やはり動物に近い存在だったのかもしれない。なかなかうまい絵だ。粗暴なだけでなく繊細な技も兼ね備えているらしい。デッサンが描き上がると拓にみて貰った。絵を見た彼の表情が輝きだした。

 

 拓 『夢に出てきた人だ。髪形は結っていたから違うけど、間違いないです。この人です。なんだろう、凄く懐かしい。』

 

 拓は絵に見入るように押し黙った。隣で見守る奥さんは心配そうな顔をしていた。

 

 千尋『野上さん、他に憶えてらっしゃることはありますか?』

 

 私は神社で受けたものを声に出し語り、尚子がノートに列記していった。どうやら二つの時代が混在した波動だったようだ。一つは拓が見た夢の時代、いつなのかはわからないが武士の時代だろう。縁側に座る娘の後ろに刀を脇に指した、ちょんまげ姿の男の姿がみえた。丁髷ちょんまげのルーツは鎌倉時代まで遡る。鎌倉時代から明治初期の長い期間、夢の映像で時代を特定するのは困難だった。

 縁側に座る娘の前には庭にたたずむ男の姿があった。町人か商人か。武家の者ではない。漂う空気は別れを指し示していた。拓が夢から覚め切なさを感じたのは、そのあたりが原因かもしれない。私には男性の顔がぼやけてはっきりしなかった。娘は膝の上に白い猫を抱いていた。

 もう一つは現在だろう。ベッドに横たわる女性、上半身を起こしベッドの脇の窓から外をみつめていた。その女性の前を過ぎ窓の景色が見えてくる。女性がこちらを見て話しかけている。部屋の中を移動しながら見ている映像のような感じになった。その映像は部屋を出て家を出て周辺の景色まで繋がっている。その景色がヒントになるかもしれない。残念なことに無声映画のように音声はなかった。音が聞こえていれば娘の名や、もっとヒントがあったかもしれない。

 

 尚樹『整理してみましょう。私は輪廻転生的な事があるのかどうか?はわかりません。わからないから否定も肯定もしません。推測の範囲を出ませんが...それを前提に受け取ってください。拓さんと夢の中の女性に因果関係があったのでしょう。状況から判断するに身分の違いか何かで、別れなくてはならなかった。切ない感情が流れていたのはそのせいでしょう。』

 

 尚子『前世の記憶っていうものかしら。真希ちゃんなら詳しいかも。じゃあ、男性の生まれ変わりが拓君なの?』

 

 尚樹『う~ん、生まれ変わりがあるとするなら、そういう事になるだろうね。女性の生まれ変わりがあのベッドの女性だろう。その思いを白猫が飛ばして来たという事かな。拓さんを探しているのかもしれないね』

 

 尚子『白い猫の毛が、う~ん。武士の時代の娘さんの膝の上にいた猫って事なの?何百年も前の事なんでしょ。そんなに長生きなニャンコってるの?』

 

 私 『わからないよ。猫さんは長く生きても二十年だし、その時代なら十年くらいの寿命のはずだし。伝説的な話になるけど人の血を舐めると、尻尾が二つに分かれて猫又っていう妖怪に、なるとかって聞いた事はあるけど。妖怪は流石にいないだろう。』

 

 ノートに列記した町の風景や家の外観なども尚子が絵に描いた。親子は見覚えが無いと言う。私や尚子にも当然なかった。二人は私の推測を信じて受け止めてくれた。白い毛の正体が奥さんが考えていたような、不気味なものでは無い事がわかって、むしろ安心したようだ。安心した顔の奥さんの隣で、息子の拓はやるせないような表情だった。これ以上の探索は難しい事を伝え、捜索は今日で終わりにする事にした。

 

 千尋『絵の女性は素敵な方だね。拓、会いたいの。』

 

 拓 『うん、胸が苦しいよ。会いたくて、会えない事がもどかしい感じだよ。探してみようかな。...時間だから...学校に行くよ。野上さん、本条さん、有難うございました。』

 

 拓が家を出て、十分程すると御主人が帰ってきた。店に仕込みにいっていたそうだ。奥さんが経緯を話した。

 

 徹 『不思議な話だな。あの神社ですか』

 

 千尋『拓がしょんぼりした感じで。会いたいみたいね。』

 

 徹 『一本杉の神社だったね、神主に聞いてみようか。何かわかるかもしれないし。俺は店があるからいけないけど、野上さん、千尋と一緒に行ってくれませんか。』

 

 小鞠家は当初の契約通り、四日間の捜索依頼を継続したいと言う。明日、明後日で何かわかればいいが。昼食をご馳走になった後、神社の社務所に千尋と三人で向かった。社務所には徹が連絡をしてくれていた。社務所に着くと神主が私達を待っていた。徹がいった言葉に神主は興味があったらしい。

 

 神主『貴方が探偵さんだね。お若いのに大したものだ。お話は小鞠さんから聞きました。不思議な話だ、是非、解決してほしい。この神社の逸話になるだろう。そうしたら観光客も来てくれるし。は、は、は』

 

 世俗に塗れた人のいい神主だった。神主の話では白山神社は、全国に三千近くあるそうだ。祭神、菊理媛尊(くくりひめのみこと)はイザナギ、イザナミの諍いを治めた神話により、古来より縁結びの神として、信仰されてきたようだ。

 私の話の内容と白山神社の祭神で考えると、縁を繋ぐ相手を探すため、菊理媛尊の力を借り、全国の白山神社に送ったのではないかと神主は言っていた。中々、神主らしい事もいう。

 

 神主『縁結びと言っても色恋だけではなく、人の天命や場所や様々な縁をつなぐ神様なんだよ』

 

 神主は社の中の毛には気づかなかったと言うので、猫の毛が湧き出る社を案内した。しかしあんなにあった猫の毛は、一本も付いていなかった。

 

 神主『これは思いが届いた、という事だな』

 

 神主は神妙な顔で呟いた。手掛かりになる事、もの。私がみた街の風景や小路など、尚子が絵にした数枚を神主に見せた。一枚の絵、小路から左に登る石段、微かに石の鳥居の右端もみえる絵をみて神主の動きが止まった。神主が絵を取り小首をかしげている。

 

 千尋『神主様、どうされましたか?見た事がある風景ですか?』

 

 神主『ええ、どこかで見た事があるような気もするんだが...この石段は神社に繋がる階段でしょうね。鳥居の一部も見えるし。他の白山神社も行きますからね。多分、どこかの白山神社でしょう。どこかな、アルバムにあるかもしれない、持ってきますよ。』

 

 奥の棚からアルバムを取り出し、開きながら戻ってきた。

 

 神主『これだ、この写真だよ。数年に一度、他の神社の視察会があるんだよ、その時の写真だ。』

 

 神主が見せた写真は確かに尚子の描いた絵と似ている。この神社は安曇野の三郷という場所にあるそうだ。

 

 神主『この社は数ある白山神社の中でも、厳格な神社と言われているんですよ。祭神の力が強く出ているのかもしれませんな。中途半端な気持ちで参拝すると、はじかれるという人もいますからね。』

 

 神主は真剣な表情になっていた。私達は神主に御礼を言って神社を後にした。神主は『解決したら詳細を教えてくださいよ。神社の目玉にするから』と、千尋に声をかけていた、神主は世俗的な男に戻っていた。

 小鞠家に戻り千尋が拓に連絡すると、拓はすぐに戻ると答えた。拓が戻るまでの時間、三人で今後の事を話し合った。千尋は息子の為に娘さんを探して、会わせてあげたいと思っている。拓は女性を好きになる事はなかった。性的マイノリティとは思ってなかったが、千尋には不思議だったそうだ。今回の事で『待っていた人がいたってわかりました。』と何かほっとしたような表情だった。拓が帰宅した。

 

 拓 『ただいま、走ってきたから...ちょっと、水を飲んでから。はあ、詳しく聞かせてください。』

 

 神社での事を話した。拓は真剣な面持ちで聞いていた。隣で拓の横顔を見つめる千尋は、何故か頷いて拓をみていた。

 

 千尋『ねえ、拓。会ってきなさいよ。その神社の近くに住んでいるんだよ。きっと、向こうも探しているんだよ。』

 

 拓 『でも、どうやって。安曇野なんて行った事も無いし。』

 

 千尋『野上さん、本条さん。お願いできないですか?安曇野まで一緒に行っていただけませんか。私も拓と一緒に行きます。』

 

 二人の顔をみて安曇野に行く事を了承した。困っている人には手助けしなさい...亡き両親の教えでもある。白い毛は手元にある。私の関知圏内にこの毛の猫がはいれば、すぐに感知できるだろう。安曇野...北アルプス常念岳、蝶ヶ岳の裾野に広がる、緑豊かな水の綺麗なところだ。ワサビの栽培でも有名な地だ。

 翌朝、ホテルまで迎えに来た二人と一緒に、車で安曇野を目指した。今日見つからなければ、安曇野か松本に一泊し明日まで捜索する予定だ。高山のホテルは引きはらってきた。高山から安曇野までは平湯温泉、上高地釜トンネル前を通り、松本に出てから向かうルートになる。約三時間弱の道のり、向かった場所は唯一の手掛かりの場所、安曇野の白山神社だった。

 安曇野市に着いたのは九時半前だった。目的の神社の場所を示すナビは、まもなく到着する事を示していた。

 

 尚子『拓さん、もうすぐですよ。そこを左に曲がれば見えるかも。』

 

 その時、静香のベッドの上に乗っていたビャクヤが、私達が来たことに気づいた。静香の顔を舐め『みゃ~』と鳴き、二階の窓から屋根に出て庭に飛び降り、家の外に走り出していった。まるで『来たよ、迎えにいってくるわ』といっている様だった。

 

 静香『ビャクヤ、どうしたのかしら』

 

 神社の傍に車を停めて、歩いて神社に向かった。私にはこの先にこの白い毛の猫がいる事がわかっていた。

 

 尚樹『拓君、千尋さん。迎えに来ているみたいですよ』

 

 私が石段を指さすとそこには優雅さを漂い、威厳も兼ね備えた美しい白い猫が座ってこちらを見ていた。猫はゆっくりと私達のところに歩み寄ってきた。猫はじっと拓をみている、品定めをするかのように。

 やがて猫が歩き出した。ついて来いといっているようだ。猫は百メートルほど先の大きなお屋敷の中に入っていった。私達が門をくぐるのを見届けると、屋根に飛び移り静香の元に戻っていった。

 

 静香『ビャクヤ、何処に行っていたの。』

 

 ビャクヤは静香の膝の上に乗ると、窓の外を見て『みゃ~』と鳴いた。静香が外を覗くと、庭に立つ私達と目が合った。静香と拓は一瞬で『夢であった人だ』とお互いを認識した。静香は病の事も忘れてベッドから起き上がると、階段を駆け下り玄関に向かった。一階にいた静香の母は驚いて娘の後を追っていった。

 玄関から出てきた静香と拓は押し黙って見つめ合っている。二人の後ろから、静香の母が困惑した表情でみている。千尋が丁寧な口調で静香の母に話しかけた。静香の母は喜びが溢れる娘の表情を見ていた。

 

 千尋『信じて戴けないかもしれませんが、ご説明しますのでお時間を戴けますか』

 

 母 『わかりました。娘の様子をみれば何か事情があるのでしょう。どうぞ、お上がりください。静香、なんですか、パジャマのままで。部屋に戻っていなさい。』

 

 静香『この方を部屋にお連れしてもいい?』

 

 母 『二人きりは...』

 

 尚子が『私も一緒ならいいですね。私達は静香さんの部屋にいます。尚樹さんはお母様に説明してあげてください。』

 

 尚子は静香を庇いながら、拓と三人で二階に上がっていった。部屋ではビャクヤが満足そうな顔で二人を待っていた。一階では静香の母に私が事の経緯を説明した。にわかには信じがたい話だが、有難い事に静香の母は猫が好きで、《猫専門探偵・猫の手》の事を知っていた。私や千尋の話を疑う事なく聞き入れてくれた。

 

 母 『不思議な事があるのね。貴方があの猫の探偵さんですか。静香は親が言うのも変ですが、可愛いいし綺麗な子でしょう。学校でもモテたんですよ。でも、私にはもう決めた人がいるって、小さい頃からずと言っていて。他の男の子の誘いとかも全部断っていて。そう、そうですか...静かの言っていた夢の人なんですね。何度も聞かされましたよ。そうですか。不思議な事があるんですね。』

 

 千尋『静香さんはお身体を崩されているのですか?心配ですね』

 

 母 『ええ、医者はどこも悪いところは無いっていうんですけど、体調がここ一年、すぐれなくて。あんな顔の静香は初めて見ました。』

 

 二階の部屋ではベッドに入り上半身を起こした静香と、脇に椅子を置き座る拓が黙ったままみつめあっていた。何年、いや、何百年振りの再会。頭の中、心のうちに焼き付けるかのように、お互いを見つめ合っていた。ビャクヤは少し離れた場所から、二人を温かい目で眺めている。

 千尋と静香の母と一緒に二階に上がった。静香の部屋に入るとみつ合う二人と、暇そうに座る尚子の姿があった。

 

 尚子『ずっと、こうだったんですよ。なんか邪魔者がいるみたいで、辛かったですよ。』

 

 尚子は笑いながら静香の母に零していた。ビャクヤがこっちを見ている。私はビャクヤの前に意を正して対座した。ビャクヤから昔の映像...その時代の白猫がみたものだろう...が頭の中に流れ込んできた。話す声もはっきりと聞こえる。そして娘の想いとビャクヤが交わした約定も。ビャクヤと私は対座したまま微動だにせず三十分が過ぎた。見つめ合っていた静香と拓も、千尋と母も私とビャクヤをみていた。ビャクヤが時を超えた娘の想いの、全てを伝え終わった時、声が聞こえてきた気がした。

 

 ビャクヤ『約束をやっと果たす事が叶った。ありがとう。この恩は忘れない。また、会う事もあるでしょう。』

 

 ビャクヤの中にいたビャクヤの存在は感じなくなった。目の前に座るビャクヤからは、感謝の感情が流れ込んできた。

 

 静香『ビャクヤの様子が変わった。野上さん、何があったのですか』

 

 私はビャクヤから受けた事をみんなに伝えた。

 

 尚樹『静香さん、あなたと拓さんは六百年前に出会っています。静香さんは武家の娘、拓さんは大きな商家の跡継ぎで拓馬という名だったそうです。二人は出会い恋に落ちました。しかし当時の身分制度が妨げになり、許されざる恋でした。静香さんは一人娘でいずれ婿養子を迎え入れ、家督を継がさなければならず、拓馬さんは長者クラスの商家の後継ぎ。来世の誓いをして別れたそうです。ずっと泣き暮らした静香さんは、その一年後に病で亡くなりました。可愛がっていたビャクヤに想いを伝えて。ビャクヤは怪我をして死にかけていた時に、静香さんに助けられ一緒に暮らすようになったそうです。いつか添い遂げたいという強い想い。ビャクヤは静香さんの願いを聞き、彼女に約束したと伝えてきました。ビャクヤは静香さんの想いを魂に刻み、その後は食も取らず、朽ちていく身体から抜け、時を彷徨い転生する二人を探して、想いを伝えてきました。お二人が転生したのは三回目だと言っていました。一回目も二回目も同じ種族の中に入り、静香さんの元に現れ拓馬さんを探しましたが、見つからなかったそうです。やっと約束が果たせたと言っていましたよ。』

 

 静香『ビャクヤはずっと傍にいました。前の子も今の子も。』

 

 尚子『信じられないような話ですね。今回だって、拓さん、鈍感だから気づいてなかったし。男って駄目ね、ねえ、静香さん。』

 

 拓 『ごめんなさい。』

 

 尚子『尚樹さん、前世とか転生とかってあるのね。』

 

 尚樹『それは僕にはわからないよ。僕だってビックリしているんだから。ただビャクヤは強い思いを受けて、時を漂う力を得たんだろう。静香さんが生れて十九年間、あの白山神社から一月毎に想いを送る神社を変えて、二百以上の神社に送っていたらしい。伝わった想いをこれからどうするかは、二人が考えればいい。』

 

 拓 『はい。』

 

 静香『お母さん、拓さんとお付き合いしてもいいですか。』

 

 母 『早く元気にならないといけませんね。拓さん、千尋さん。静香を宜しくお願いしますね。』

 

 千尋と拓は夕方まで、小倉家に滞在し千尋と静香の母も親交を深めた。千尋は拓が生れた時に《拓馬》という名が浮かんだが、馬が嫌いだったので拓にしたと言って笑っていた。不思議な体験だった。猫にはまだまだ解明できない謎が多いような気がした。時の旅人ビャクヤ。また、会う事もあるだろうと言っていたが。彼女はまだ時を旅しているのだろうか。

 その後、両家は正式に二人の婚約を認め祝った。二人ともまだ大学生だ。卒業してから結婚の時期を考えるそうだ。静香の病はすぐに癒えた。みんなには伝えなかったが、静香は二十歳までに拓馬の生まれ変わりに会えない時は、次の転生のため生を止めてきたそうだ。なぜ二十歳なのかビャクヤにもわからないそうだ。間に合ってよかった。

 

 私と尚子は昼過ぎに小倉家を後にした。松本までタクシーで戻り高山行の路線バスに乗った。

 

 尚子『また、バスですか、何処に連れて行くんですか。』

 

 どうやらバス旅は女子は嫌いなのかもしれない。平湯で新穂高ロープウェイ行のバスに乗り換え、終点の二つ前のバス停で下りた。父方の祖父母がこの地で旅館を営んでいる。小さな旅館だ。行く事は祖父母には黙っていた。旅館の玄関に入ると祖母が受付に座っていた。もう八十歳になるが二人とも元気だ。『宿は趣味でやってるようなもんだ。何もしないと年取るばかりだからな』と笑って言っている。常連の登山客もおり、常連と会うのも楽しみのようだ。

 

 祖母『いらっしゃい。あれ、尚樹かい。何だい、いきなり。お父さん、尚樹が来たよ。』

 

 祖父『尚樹。今年の夏は来なかったから心配してたんだ。彼女と一緒か、やっと尚樹にも彼女ができたのか』

 

 尚樹『違うよ、この人は...』

 

 祖父『いいから、いいから。上りんなさい。寒かったろう。彼女さんもおいで』

 

 祖父も祖母もこうなると人の話は聞かない。なぜ私の周りにはこういった人が多いのか?謎だ。尚子はニヤニヤして笑っているだけだ。祖父母に会うのは五月に上高地から焼岳に登って以来だ。夏場は毎年、ここに泊ってお気に入りの山域でゆっくりとしていたが、今年は尚子の加入でそんな暇は無かった。祖父母が息子しかいなかったのが理由なのかはわからないが、若い女の子が可愛くて仕方がないらしい。私よりも真希が来た時の方が、十倍くらい待遇がいい。尚子の事も気に入っているようだ。

 寝る時間になり祖母についていくと、部屋に布団が二組敷いてあった。慌てて祖母に言おうとする私を尚子が止めた。

 

 尚子『お祖母様は尚樹さんに、やっと、やっと、やっと彼女が出来たって、喜んでらっしゃるから、このまま寝ましょう。』

 

 尚樹『男女が一つの部屋って。』

 

 尚子『大丈夫ですよ。変な事したら蹴りが飛ぶだけです。さあ、寝ましょう。』

 

 次の日、新穂高ロープウェイに乗り、二千メートル以上の高さまで尚子を連れて行った。山頂駅は雪が積もり正面には笠ヶ岳が雄大な姿を見せていた。今回も何とか無事に仕事が終わった。山の空気も感じられて、疲れた心が癒されていくのを感じていた。時を彷徨う時空の旅人、女王ビャクヤ。いまは何処を旅しているのだろう。

 

 この先も《猫専門探偵社・猫の手》は様々な事に巻き込まれていく。尚子の加入でいっそう加速した感があった。次のお話は...いよいよ主役の登場となる。


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