受入
何を分かればいいんだろう。
何を信じればいいとレオンは言っているのだろう。
こんなにも私を傷つけて、信じれるわけがない。
他の人を思い続けながら、私のことを愛している、と言う。
矛盾にもほどがある。
ずっと会いたかった人がいる。
さっきレオンに言われた言葉が何度も再生される。
何度も何度も死にたいと思ってきた。
でも、何度も何度も生きないと、と自分を奮い立たせて生きてきた。
自分を殺して過去の自分を忘れようとした。
でも、もう終わりだ。
もう、疲れた。生きれない。
最後の最後に手を伸ばした希望が無くなってしまった。
裏切られてしまった。
△△△△△
止めようとするレオンを振り切って夜の街を走った。
涙が次から次へと出てきて、息が苦しくなる。
それでも、どこまででも走り続けた。
はっと我に帰ると、そこはレオンに出会った橋だった。
きっと自分の中で、最後に来たい場所だったんだろう。
手すりを掴んだ。
風が吹いてきて、あの日の記憶が鮮明になる。
あの日も、絶望してここに来た。
それでも結局、死ねなかった。
でも、今日は違う。
もう、あいつのことやレオンのこと、生きることも考えない、気にならない。
ただ、自分の人生の終わりが見えたのだ。
これ以上はストーリーはないんだ。
最後に本当にごめんね、こんな母親で。
お腹を撫でて私は手すりから手を離した。
全てを、幸せも後悔も、憎しみも受け入れて。




