隣の家からの密告者。
___最近、私は新しいマンションに引っ越して来たわ。
築5年、内装も真っ白でキレイなワンルームマンション
7畳半の部屋とロフトも付いているのよ!
___それに、私の部屋は角部屋でね!
エレベーターもあって12階建ての私は5階なの。
___505号室が私の部屋よ。
私の隣に住んでいる、504号室の住人に偶然会ったので。
私は、その人に挨拶をしたわ!
『___今日から、505号室に引っ越して来た田川です!
よろしくお願いします。』
『___あら? 505号室に引っ越して来たの? あの部屋
借りる時に不動産屋で何か言われなかった?』
『___えぇ!?』
『・・・・・・あぁ、聞いてないなら、、、? 別に、いいのよ!
じゃあ、これからは仲良くしましょうね!』
『___あぁ、はあ、はい。』
504号室の住人は、私より少し大人の女性で綺麗な女性
ひと
だったわ
___504号室の住人に聞けば?
501号室の住人は、ほとんど家に居ないらしいし。
503号室の住人は、中年男性らしく! 家に引きこもっているとかで。
たまに、その男性の母親が出入りするぐらいだとか...。
___502号室は空室らしい。
・・・そして。
私は、隣の504号室の住人に言われた事が気になっていた
のだけど?
*
___まあ、一人暮らしでワンルームマンションだし!
それに、私の部屋は角部屋だから! それほど、ココに住んでいる
人達を気にする事もなかったのよ!
___それに何よりもね!
職場も引っ越してきて、近くなったし。
快適な生活がこれからは、ずっと続くと思っていたのに、、。
【ピーポーン】
『___はい!』
『___電気が付いているから? いるのかなと思ってね!
良かったら、カレーを多く作ったからお裾分けしようかなと
思ってね!』
『・・・あ、ありがとうございます。』
『___あら? 迷惑だった?』
『___い、いえ、そんな事ありませんよ! 嬉しいです。』
『___じゃあ、これ、どうぞ! お鍋は、後で返しに来て
くれたらいいから。』
『___あぁ、ははい。』
___正直、仕事で疲れて一人になれる時間を邪魔されたようで。
自分が食べたいモノぐらい食べさせてよ!
・・・そんな気分になった。
私は、仕方なくその日の晩は、カレーを食べてお隣の504号室の
住人に鍋をキレイに洗って返しに行ったわ。
【ピーポーン】
『___はーい!』
『___隣の505号室の者ですが、先、お借りたお鍋を返しにきました。』
『___あら? 中に入って。』
『___えぇ!? でも、』
『___いいから~いいから~中に入ってちょうだい!』
『・・・は、はい。』
___部屋に入らせてもらうと?
私の部屋とはまた違った、大人の女性の部屋の雰囲気があったの!
・・・そして、504号室の住人からいろいろ聞く事になったわ。
『実はね? 貴女が住む前にいた505号室の前の住人の話なんだけどね?』
『___は、はい、』
『___急に、行方不明になったのよ! 何処に行ったのか? まだ見つ
かってないらしいわよ!』
『・・・そうなんですか、早く見つかるといいですね。』
『___あら? もう見つからないと思うわ! 何処かで亡くなっている
のよ! わたしはね! あの505号室の部屋の何処かに遺体があるんじゃ
ないかと思ってるのよ!』
『___えぇ!?』
『・・・ごめんね、引っ越してきたばかりなのに! でもね、私以外にも
505号室から異臭がしたと言う人がいたのよ! 503号室の中年の
男性が臭ってたって言ってたしね!』
『・・・・・・』
『___まあ、それだって! まだ分からない事なんだけど。』
『・・・・えぇ、』
『___それとね? 501号室の人と偶然でも会ったら? 無視した
方がいいわよ! その男性
ひと
、女好きだから。』
『・・・・・・』
『___ごめんなさいね、変な事ばかり聞かせて! でも、本当の事だから!
貴女も知っておいた方がイイかと思ってね! 誰も言わないだろうし!』
『・・・・・・』
『___じゃあ、ごめんなさいね! 引き留めて話を長々としちゃった
わね! じゃあ、おやすみなさい。』
『・・・・・・い、いえ、おやすみなさい。』
___それからというモノ。
ちょくちょく私の部屋に電気が付いている時には、ほとんど晩ご飯にと
言って何かしら持って来ては、、、?
その容器やお鍋を持って来させ、私にこのマンションの事を住人の事を
いろいろと聞かせるのよ。
___正直、聞きたくない話だし! 私が興味がない話でもずっと
504号室の住人は私に話してくるの。
・・・このまま、こんな事が続くようなら?
私、また引っ越さないといけないだろうなと思っているわ。
___住人トラブルには遭いたくないしね!
*
・・・しかし?
___前の住人の505号室の男性は?
本当に、この部屋の何処かに、死体になっているのかしら?
最後までお読みいただきありがとうございます。