【第二章】第四十部分
名札の名前は、『山場、大神田、茎宮』とある。
「君たちはもしかしたら、箱子、吝奈、木憂華なのか?」
三人はニヤリとしたが、首を一度縦に傾けて、すぐに横に二度振った。
「あたしは耶麻野箱子だよ。」
「ワタクシは大神田吝奈ですわ。」
「Qは茎宮木憂華じゃん。」
箱子、吝奈は巨乳、木憂華はつるぺたであることは、三人幼女と同一である。しかし、身長だけでなく、顔つきもオトナっぽく、ロリに比べると色気に満ちている。
「これはまさに三人幼女じゃないか。俺は元の世界に戻ったんじゃないのか。と言っても三人幼女はどうみても女子高生だな。ガックリ。」
フツーの男子高校生感覚ならば女子高生の方がおいしいハズであるが、そこはロリ王を目指す昆太ならではである。
「この世界を救ってほしいんだよ。そのためにあちらに行かせたんだよ。そこでお兄ちゃんはなにかをつかんできたはずだよ。」
箱子が目を潤ませながら昆太に訴えてきた。
「世界を救ってほしい?いきなり何を言ってるんだ。まったく状況が把握できないぞ。君たちはポリスで、以前に俺を逮捕したんじゃないのか。」
「警察官に化けたのは、お兄ちゃんを助けるため。お兄ちゃんはあたしたちを救う義務があるんだよ。」
「順を追って説明してくれよ。まず、俺は元の世界に戻ってきたということでいいんだな?」
「そうですわ。楼李昆太さんは正真正銘、この次元の住人ですわ。一度、別次元に行っていたことも事実ですわ。」
「君たちと向こうの世界にいた三人幼女との関係はいったい何なんだ?」
「あんちゃん。もうわかってるんじゃん。Qたちと向こうの世界のQたちは異次元同一体じゃん。」
「異次元同一体?それが本当だとすると、まったく同一人物が他の世界にいるということになるけど、その姿はどう見ても他人だろう。いやロリから女子高生に成長した姿というべきか。」
「そういうことだよ、お兄ちゃん。たぶん、あちらの世界のあたしもこんなだったでしょ?ちょっと、恥ずかしいけど、やってあげるよ。」
こっちの箱子が胸をプルンと揺さぶった。




