【第二章】第三十九部分
「そういうことか、わかったぞ。魔力を発動する方法が。ならば願いを叶えてやる。幼女を殺すのはカンタンだからな。」
「さすがオニイチャンだよん。じゃあ、やってみてよん。」
昆太は三人幼女が死んだことを参考にして、鉄球、毒注射、電子レンジなどを萌絵に適用してみたが、萌絵の防御力は強力でまったく効果がない。
「参ったなあ。殺す方法が全然わからないよ。こうやってハグしても仕方ないしなあ。」
昆太は萌絵の小さな体をつかまえて、首に手を回した。
「ちょっとオニイチャン。それは大胆過ぎるよん。」
「さっきパンツクンクンしたのに比べたら、蚊に刺されたようなものだろう。あれ?これは何だろう。」
昆太は身長差から萌絵の背中側を見ることができた。そこにゼッケンサイズの紙が貼ってあった。
『ぽちっとな。』と書かれている。
「オニイチャン、何か見つけたのかだよん?もしかしたら、もえの背中フェチ?オニイチャンもスミに置けないよん。」
「わかったぞ。これを押せば死ぬんだな。ぽちっとな。」
『ドカ~ン!』
音はしなかったが、爆発現象はたしかに発生し、昆太は死ぬ~とひとことを発する暇もなく、ブラックアウトした。
「うう。ここはどこだ?」
『ウイン、ウイン、ウイン、ウイン』
けたたましいサイレンの音。狭い場所は揺れている、いや動いている。
「あっ。やっと起きたね。」
「あれ?ここは覚えているぞ。ボクが元の世界で逮捕されたパトカーの中じゃないか。」
睥睨する昆太の視線には、警察官三人が引っかかった。
昆太の横にいた警察官が、高い声で昆太に話しかけてきた。
「無事に戻ってきたんだね。いなかったのは、ほんの一瞬消えただけだったけど。」
パトカーは昆太のいた学校とは別の古びた校舎の前に停車した。
壊れた校門の中に入って、三人の警察官は帽子と制服を脱いだ。その下は、ブルーをベースにしたフリル襟の付いたワンピース。漢字で苗字が書かれた名札がぶら下がっている。身長は女子高生そのものである。




