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不老不死ロリの国  作者: 木mori
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【第二章】第十五部分

 昆太は襦袢だけの害をハグした。


「は、放せ。ヘンタイ!」


 害が昆太を突き放した瞬間、害の涙が昆太の口の中に入った。


「地獄幼女の涙。おいしい。ゴクリンコ。」


「うわあ。オレの涙がヘンタイに飲まれた。・・・。あ、あれ?わら人形がない。」


 害の右手にあった、わら人形が消えてしまった。


「なんか、おかしいよ。ガイちゃんがいなくなったよ。」


「ほんとでちゅわ。いったいどうしたのでちょうか?」


「ふたりともそんなレベルじゃないぢゃん。もっと変なことが起こっているぢゃん。ひえ~!」


 木憂華は瞬時に20メートル引き下がった。ビビりもあるが、それ以上に、その距離が必要だったからだ。


「こ、こいつは、こいつは!」


 昆太が見上げた相手。そこには高さ10メートルのわら人形がいた。その顔が不気味に笑っている。顔以外はわらのままであり、その手足が蠢いていることから、かなりキモイ。


『フフフ。オレはついに地獄少女を呼ぶことに成功したぞ。』


「その声。ガイちゃんだ。でもどうしてガイちゃんが巨大わら人形になったの?」


『さあ。気づいたらこんなになっていたんだ。これならすごくデカいから、みんなにバカにされることも、頭なでなでされることもないぞ。オレはついに天下を獲ったんだ。ワハハハ。ガキッ。いて。』


 害は天井ギリギリの身長になっていたことから、胸を張った瞬間にぶつかってしまった。ライトが割れて部品が床に落ちた。


「ガイちゃん。これからどうするの?そのまんまでいいのかな。」


『いいに決まってるぜ。どうしてかって?そんなことは、言葉にする必要なんてないんだよ。このこぶしがモノ言う株主なんだ!』


 わら人形・害の腕が箱子目がけて振り下ろされた。


「あぶないよ、ガイちゃん。そんなわるさしちゃいけないよ。」


 横跳びで攻撃を回避した箱子は、わら人形を見上げている。


『うまく避けやがったな。今のはこの体に慣れていなかったせいだな。』


 わら人形・害は首をゴキゴキと鳴らして、全体に軽く柔軟運動をして、戦闘態勢を整えた。


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