【第二章】第九部分
「あ~あ。かわいそうに。ロリ王の魔の手にひっかかったぢゃん。」
呆れ顔の三人幼女を代表して木憂華が落胆の辞を述べた。
『パン!』
拳銃を発砲した音が聞こえて、箱子が倒れた。額を打ち抜かれて、血を流している。「箱子さん!いったいどうしましたでちゅか?パン、パン!」
箱子が答える前に、吝奈と木憂華も二発の凶弾に沈黙のまま、膝から崩れた。
ゆっくり立ち上がったミニスカロリスは、手に何かを持ってるように構えているが、何も見えない。その姿勢のままで昆太の方に手を向ける。
「三人にいったい何をした?」
『パン!』
再び銃声がして、昆太の短い髪の端を削ぎ切った。
「ぐッ。この状況からは銃を撃ったのは明らかだな。それも拳銃も銃弾も見えないってやつか。しかし、それだけなら避けることはカンタンだぞ。」
昆太はミニスカロリスの横に回り、距離を取った。
「そう思うですか。ならばこうするです。」
横を向いたままのミニスカロリスは不敵な笑みを浮かべて発砲した。
「いて!肩を何かがかすったぞ。って、弾丸だよな。見えないピストルとタマって単語は洒落にならないなあ。」
「ずいぶんと余裕ぶっこいてるです。さあさあ、もっと『鬱』です。パン、パン!」
空を撃って昆太をビビらせるミニスカロリス。
「鬱になるほど、撃つってか。ははは。降参だな。その力は三人幼女と同じだな。」
「これが魔力です。市民を守るポリスとしては危険だと思うです。魔湧水があれば魔力が使えることは市長から聞いていたです。でもこんな形で発現するとは知らなかったです。コワい力です。ブルブル。」
震えるミニスカロリスだが、しっかりと昆太に手錠をはめた。
「このまま、刑務所に連れていくです。」
しかし、身長差が大きく、まっすぐに歩けない。
「仕方ないなあ。こうするか。どっこいしょっと。」
昆太はミニスカロリスをお姫様抱っこして、歩き始めた。
「は、恥ずかしいです。恥ずかしさで、気絶しそうです!」
この姿勢を取った場合、昆太が少し視線を下に向けた。そこにはミニスカロリスの幼女真っ白パンツがチラリ。ポリスブルーの制服スカートには黒パンツというのが定番であり、白というのは想定外で、ギャップ萌え気圧が昆太に発生した。




