悪魔のような天使・天使のような悪魔に出会う
どうも皆さんこんにちは藤武です。
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「…え…悪魔…?」
驚いた隆平は耳を疑う。
思わず聞き返してしまった。
目の前にいる、悪魔と呼ばれた女はどこからどう見ても悪魔には見えない。
とても整った顔立ち、所謂、美女である。
少女が宥めるとその悪魔は黙ったまま後ろに下がる。
悪魔を従えている少女は中学生くらいで黒髪ロングのこれまた美少女だった。
美女美少女ペア。
百人いたら百人悪魔だとは思わない。
横のミカエラは今だ『天剣』をしまわず、殺気を放っている。
勿論、美女も攻撃の態勢を崩さない。
まさに一触即発である。
なんとか二人をなだめる。
「俺の名前は隆平、こいつはミカエラ、堕天一歩手前の落ちこぼれ天使だ。」
俺は勝手に自己紹介を始めた。
それに続いて少女も紹介を始める。
「私は美姫って言います。この子はリュセ、性格が良すぎて魔界を追い出された悪魔です。」
どうやら悪魔と天使の二人は互いに殺気を放ったまま警戒している。
そんなことは気にも止めず、少女のメアドをゲットせんと躍起になる隆平。
隆平に全くの警戒心がないことに呆れて一応は殺気を解くが警戒心は解いてないようで、
リュセを睨み付けたまま直立している。
同様にリュセもミカエラを睨み付けている。
無事にメアドをゲットした隆平はまた会う約束を取り付ける。
美姫と別れた隆平は、帰り道に機嫌を損ねたみミカエラに話しかける。
「いつまで拗ねてんだ、ミカエラ。」
話しかけられたミカエラは決して隆平の方を見ようとしない。
「拗ねてない。」
そんなミカエラの様子を見て呆れたように笑う。
空を見上げながら言う。
「それにしても、美姫ちゃん可愛かったなぁ。」
隆平のそんな言葉に過剰に反応するミカエラ。
「あの女はやめとけ、悪魔と契約するようなやつに良いやつはいない。」
そのときの隆平は美姫に夢中でミカエラの忠告など耳に入ってきてはいなかった。
しかし、ミカエラの次の一言で隆平は我に帰ることとなる。
「へー、真紀ちゃんにカレーにされる道を選択するわけだ。」
隆平は凍りついた。
確かに、もし美姫と隆平が会っているところを真紀に目撃されたら、その時点でカレーコース確定だ。
その場で美味しく調理されることだろう。
これから真紀と美姫を会わせない。
そう心に誓った隆平は幼い頃から少し興味のあった疑問をぶつける。
「天使と悪魔って仲悪いの?」
その質問を発した隆平を、ミカエラはその場に存在してはいけないものを見るような目で見た。
そして呆れて言った。
「逆に隆平は天使と悪魔がおてて繋いでお花畑を走り回ってると思ってたの?」
バカにされているということを悟った隆平は自分の質問がそれほどおかしなことだったのだろうかと省みた。
そして一つの結論にたどり着く。
「いや、そもそも、天使とか悪魔の存在を信じてなかったかな。」
いかなる反論にも返答を用意していたはずのミカエラだったが、自分達の存在を否定してきた言葉には、
言葉を返せず、ただただ呆れるしかなかった。
呆れ果てたミカエラを更なる言葉が襲う。
「あ、来週の日曜、真紀とゃんとリュセちゃんと会うから、お前は来なくてもいいよ。」
ミカエラは隆平の前から姿を消した。
ご愛読ありがとうございました。
誤字脱字は感想にお願いします。
この先のストーリーで、ミカエラかリュセのどちらかの過去または天使と悪魔の戦争時代の話、どれかを書こうと思っています。
どれがいいでしょうか。
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