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悪魔のような天使に注意!!  作者: 藤武 慧
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悪魔のような天使・デートを邪魔する その弐

どうも皆さんこんにちは藤武です。

さて、今回でデート篇終了です。

無事にデートを終わらせられるのでしょうか。

コメントお待ちしてます。

悪魔のような天使に注意!!れた彼氏。

隆平の心中は混乱していた。

事情によれば席をたつまでは普通だったカレーが水を持ち、再び席に戻ったときには辛くなっていたという。

その辛さは、よくカレーに使われるスパイスの辛さではない。真紀は、イタリアン、タバスコの辛さだそうで、インドとイタリアが口のなかで戦争を始めたようだと、常人には到底理解しがたい味の感想を述べた。

全くもって見に覚えの無いため、謝ろうにも謝れず、必死に己の無実を証明しようとする。

そんな隆平の様子を見て、真紀はため息をつくと言った。


「仕方ないから許してあげるよ、次やったら、カレーね。」


「…はい…スミマセン…。」


俯いて返事をする隆平。

次やったら、カレー。

この言葉の真の意味はわからない。

真紀の好きなカレーを奢らせるのか、それとも、真紀の好きなカレーにされてしまうのか。無どちらにせよ、実の彼が思わず謝罪するほどの圧倒的威圧感。

ミカエラがかつて隆平に感じた、神をも凌ぐ恐怖など遥かに凌駕していて、

離れたミカエラが身を震わせるほどだった。

ミカエラはそのとき、恐怖と同時に感じ取った。

この女はヤバイと。

席をたった二人は何やら階段を上がっていく。

鮫や深海魚など、変わった魚が優雅に泳ぐ、数多の水槽の前を通りすぎる。

屋外にでると、一際開かれた空間があり、中央には大きな水槽がある。

どうやらこれからイルカショーを観るようで、楽しそうに笑っていた。

ミカエラは真紀への復讐を止めた。

ここまで楽しんでいる隆平に申し訳ない。

そう思い二人を見守ることにしたのだ。

あまり近づくと気づかれるため、後方に座る。

隆平と真紀は何やら話しているが全く聞こえない。


「隆ちゃん、楽しみだね。このイルカショー前の方の列は水がかかるんだって!!」


濡れることの何が嬉しいのか理解できない隆平たったが、浮かれている彼女に水を刺せば、

イルカと一緒に泳がされることになりそうなので、一緒にはしゃぐことにする。


「楽しみだな!」


「うん!!」


元気一杯に返事した真紀の笑顔は美しさを超え、神々しく思えた。

隆平は心の中で涙し、ひれ伏し、忠誠を誓った。

やがてイルカショーが始まった。

隣にすわる真紀の様子を見ると、次々とイルカの繰り出す技に拍手しながら、水を浴びるのを今か今かと待ちわびている。

隆平は思った。

真紀のためなら水は愚か、火の粉でさえ浴びられると。

いよいよイルカは派手に飛び上がって流水し始めた。

端の方に座る観客から濡れていく。

その様子を見てミカエラは驚愕した。

観客に水をかけるなど、言語道断。

風でも引いたらどうするのだ、いや、よく見るとかけられた客は皆喜んでいる。

そうか水族館なるものはドMが集まる、ドMの為の娯楽施設なのだ。

二人ともそれに気がつかず足を踏み入れてしまったのだ。

ドMの楽園に。

ミカエラは席を立ち上がると隆平のもとに駆け出す。


『天玉飛翔・天翼!!』


天使の翼を発現させるとものすごい勢いで隆平のもとへと飛び込む。

イルカが飛ばした水飛沫が隆平たちに迫ったとき、隆平の目の前に一人の男が飛び込んできた。

隆平は叫び声をあげる。

その様子を見た周囲の客は何事かと隆平を見る。

隆平だけが男に驚き絶叫しているが、他の客には見えないため、大袈裟だなと笑っている。

ほとんどの観客か水を被っている。

しかし、隆平と真紀だけは濡れていない。

ミカエラが守ったのだ。

自分たちだけ濡れていないことに気がついた真紀は黙り込む。

隆平はすぐに男がミカエラだと気がついた。

そして、目の前に転がる真紀を悲しませた天使を殺したいと思った。

物理的に。

ご愛読ありがとうございました。

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