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人外戦記  作者: 市原要
少年期
6/10

少年の才能

エルドの噂は王国兵士団だけでなく、王城の中にまで広まった。

その内容とは「剣を持って間も無いのに部隊長を負かし、更には飛行術までも身に付けた、随分と大人びた孤児がいる。」と言ったもの。


「凄いねぇ、エルド!瞬く間に噂になってるよ」

「……チッ」

「お前はホントに可愛げがないよなぁ……」


レイマが褒めちぎる横でガイムが呆れ顔で溜息をついた。


「凄いねエルド君。王城で噂になるのも無理ないよ……

そうだ……『騎士団』に気を付けた方が良いんじゃない?」

「……騎士団……」


エルドはメイルを問うように見つめた。


「実は、前から王国兵士団と騎士団は仲が悪くてね。特に騎士団なんかは王国兵士団から優秀な兵士を引き抜いたりね……。ホント、質が悪いんだよ」

「そうだねエルド、騎士団には警戒しておいてね?

一応教えておくけど、僕達王国兵士団は藍色のマント。王国騎士団は紅色のマントを身に着けているから」

「……分かった」

















――――……


「……何?」

「はい、以前話したあの新入りのガキです。王城までその噂は広がってると……」

「その噂は確かなのか」

「いえ、それは分かりませんが。ですが噂によるとかなりの逸材ですよ」

「……そうだな。では……、



俺が直々に、勧誘に向かうとするか……」


以前と同じ部屋で、以前と同じ紅色のマントを身に着けた2人の男。その内の1人が、ニヤリと笑いながらゆっくり立ち上がった。



















――――……


「よッ……と。」


兵士達の訓練や鍛錬も終わった頃の夕暮れに、エルドは1人で飛行術を練習していた。


「馴れると……結構、楽しいもんだな……」


エルドは相変わらず無表情だったが、心なしかその表情は今柔らかくなっているように見えた。









「――やぁ、少年。こんな時間に何をしているんだ?」


「――――!!」


不意に背後から声を掛けられる。

エルドはすぐ様振り向いた。




――そこにいたのは、『紅色のマント』を身に着けた1人の男だった。



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