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第42話 魔剣闘会前日

どうも、クラスの女子から「肌白いしスベースベー、細い!」といわれショックを受けた、猪鹿蝶です。

焼けてもすぐに元通り、運動、ドラムしかしてない、肌スベスベ?知るかそんなもん

作者は豆腐メンタルなのです


遅くなって申し訳ありません…



「……」

「……」


場所はグレート☆クリスタルの一階、食堂。

そこには気まずそうな表情の男性と暗い顔の女性がいた。

カズマとサラだ。

食堂にはカチ、カチ、とスプーンと皿が当たる音がやけに大きく響く。

カズマはチラチラとサラの方を見ては手元のシチューに視線を落とし、スプーンで具材を突っつく。

たまにサラと視線が合っても、サラの方が先に目をそらす。

昨日からずっとこんな感じだ。



ギルドから帰ってきて自室へと向かったカズマは風呂上がりのサラと出くわした。

いつもならサラが「おっかえりー!」とか言って速攻で抱きついてくるのだろうが、そんな事はなかった。

サラは一瞬何かを言おうとしたが、そのまま何も言わずに、ベッドにダイブして寝てしまったのだ。

そして今朝も相変わらずである。


途轍もなく気まずい……


そう思いながら黙々と朝食を食べていたカズマだったが、不意にサラから視線を感じ、顔を上げた。

サラがジーッと瞬きもせずに、こちらを見つめていた。

ちょっと怖い


「な、何だよ……」

「いや、その…………明日は、魔剣闘会出るの?」


今日は時雨の月13日、それを知ったのは昨日だ。

カズマ達は日にちをチェックしてなかったのだ。

しかしそれも仕方ないだろう、カズマはミルドの街に来てからすぐに転移、そしてこのフィルバス帝国には来たばかりだ。

しかし、明日魔剣闘会ということは、ある意味カズマはギリギリのエントリーだったのかもしれない。


サラの問いに、カズマは声を発することなく無言で頷いた。


「……そう」

「それがどうかしたのか?」


カズマがそう聞き返すとサラは体を少し強張らせ、何か言おうとパクパクと口を動かす。


「あっ、その……」

「……」


だが結局は何も言わず、サラは顔を俯かせてしまった。

一体何が言いたいのだろうか。

サラの様子を見ると何か迷っているように見える。


カズマは何が言いたいのか大体は気付いている。

恐らく魔神メルナのことか、自分の過去かどれかだろう。

あの紙を見てからサラの様子は一変した。

あの明るかったサラがここまで変わったのだ。

無理して問いただすのは違うと思う。

そう考えたカズマは姿勢を正し、サラに優しく声をかけた。


「サラ」

「……なに?」

「無理しなくてもいいんだ」


そう言った途端、サラの体が震えた……気がした。


「無理、って何を?」

「お前が必死に何かを俺に伝えようとしてるのは分かる。だけど、お前は今無理をしているだろ? 理由は分からないけどな」


言える時に話してもらえればいい。

そうカズマは考えていた。

サラはしばらく唖然とした表情でカズマを見ていたが、やがて柔らかな笑みを浮かべた。

少し、サラにもとの元気が戻った気がした。


「うん、分かった。けど、これだけは言っておくね。メルナは悪い人じゃないよ。私の幼馴染だからね」


なんと、幼馴染様でしたか。

これは波乱の予感。あ、でも相手は名前からして女性っぽいしそんな事にはならないか。

いや、それはそれで波乱になりそうだ。


そんな馬鹿な事を考えながらも、カズマは再び朝食を食べ始めた。ホッとした表情を浮かべて。





「あ、それと私も魔剣闘会出るから」


直後に口に入れたシチューを盛大に噴き出す


「ゲホッゲホッ……な、なんだって?」

「いや、だから私も魔剣闘会出るって……」


若干引いた感じでサラが答える。

いつの間にエントリーしたのだろう……

全く、油断も隙もない。


けど大丈夫だろうか、勇者も出るらしいし……

まぁ恐らく大丈夫だろう、とカズマは結論付けた。

何せここはフィルバス帝国だ。他国でいきなり暴れだしたりとかはしないだろう。

最悪、サラの幼馴染らしいメルナにでも助けてもらえればいい。


不思議と、サラが魔剣闘会に出るときいてウズウズしてきた。


カズマも男の子なのだ。

強い人と戦えるとなれば興奮もするだろう。

まして相手は魔神だ。


きっと楽しいだろうな……


そんな戦闘狂の様な事を考えながら、カズマは朝食を再開した。




✴︎✴︎✴︎




「どうですか、大会の準備は」


大の大人15人は並んで歩けるような通路に、男とも、女ともとれる声が響く。

声の主は白いローブの様なものに身を包んでいた。ローブの隙間からは輝くオブゴールドの髪。

身長はおよそ170センチ。

片手にはその人物の身長と同じくらいの高さの杖が握られている。


声をかけられた男はハッとした顔でその場に膝をついた。


「メルナ様! 何故この様な場所に……」

「いえ、私も明日の大会が楽しみでして、つい来ちゃいました」

「そうですか……」


場所は、フィルバス帝国アルセンド城第二東塔通路。

メルナ、と呼ばれた人物は通路の窓から下を眺める。

その視線の先には、ロフェンス闘技場。

ロフェンス闘技場では鍛冶屋の様な人達や、鎧を纏った兵士達、係員の人達が慌ただしく動いていた。

顔はローブに包まれていてよく見えないが、その口元には笑みが浮かんでいる。


「明日には間に合いそうですか?」

「はっ! 既に最終段階へと入っております」

「そうですか、それは良かった……明日が楽しみですねぇ」


フフフ、と肩を震わせると、それに合わせて白ローブが揺れる。


「何か、注目されてる方でもいらっしゃるのですか?」

「そうですね……いるかもしれないし、いないかもしれません」

「?」


言っている意味が分からず、男は首を傾げる。


「まあ、それも明日になれば分かると思いますよ」


メルナはそれだけ言うと、再び闘技場を眺めた。




サラのスリーサイズは、上から84、59、81です。

作者は今回初めてスリーサイズ考えたのでよく分かりませんw

もしかするとキャラクター紹介のときに変わるかも!?

大きい方が好きだ、というわけではありません。

作者はひんぬー教信者です。


ちなみに作者のウエストは適当に測ってみると58と59の間でした(誰得

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