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第31話 圧勝

第31話、どうぞ

前2人、後ろ左右から1人ずつ白装束がナイフを突き出してくる。

一馬は前2人のナイフをムラサメで受け流しその場を跳び上がり回避する。

白装束は避けられること前提だったのか、そのままその場に止まるとジャンプし、一馬にさらなる追撃を加えてきた。

(驚くべき連携攻撃だな)

5人が同時に蹴りを放つ。

一馬は自分の周りに障壁を張り、蹴りを弾いた。

白装束5人はクルクルと回りながら地面に着地。

一馬が地面に降り立つと続け様に攻撃を放ってきた。

一馬はそれをいなしながら、

「何故サラを狙う!?」

白装束に向かって問いかけるが

「我等アルーサ聖教国にとって、魔神とは邪神。この世に存在してはならぬもの」

それだけを言うと連撃を放ってくる。

スピード、パワーは大したことはないが、白装束達は上手く連携が取れており、しかも各々が少しタイミングをズラして攻撃してくるので反撃することが中々できない。

だが一馬は龍神。たかが人間5人に遅れをとるわけがない。

「ちょこまかとっ!『砂塵旋風(テンペスト)!』」

土属性と風属性の広域混合魔法を放つ。

凄まじい勢いで旋風が巻き起こる。

白装束達は素早く一馬から距離を取った。

「………我等の攻撃が当たらぬとは、貴様何者だ」

リーダーの男がそう言ってくるが、一馬はそれを無視、ムラサメを構える。

(アレを使うか)

一馬は時空魔法を行使。

すると紅いムラサメの刃がフッと消え、突然白装束の1人の背後に出現。

一馬が腕を突き出すと、背中に突き刺さった。

「なっ!?」

リーダーの男は驚いた声を上げ、その場を飛び退く。

だが他の白装束は逃げ遅れ、ムラサメの刃に切り裂かれる。

ある者は頭上から出現した刃に串刺しにされ脳漿をぶちまけ、ある者は両足を切断され、心臓を一突きつきにされた。

リーダーを残し、あっという間に4人が死亡。

(一体……一体奴は何をしたのだ!?)

冷静さは消え、リーダーの男は焦りを感じていた。

先程までの一馬は防戦一方だったのに、急に刀の刀身が消えたかと思うと、背後から刺されたのだ。

(あの刀の能力か?いや、刀から魔力は感じられなかった…)

感じられたとすれば一馬から僅かに漏れた魔力だけだ。

(消えたと思ったら背後から刃が出てきた……まさかっ!?)

何かに気付いたのか、男は焦りを隠さず一馬に尋ねる。

「貴様……もしや龍神か!?」

一馬は無言を貫く。

「先程の妙技は時空魔法……時空魔法は龍神の特殊魔法だ」

しくじった、と一馬は思った。

まさか自分以外の龍神も時空魔法を持っていたとは思わなかったのだ。

「なるほど、だから貴様は魔神なんぞと…」

そう言うと、リーダーの男は懐から何か黒い丸薬のようなものを取り出し、口に含んだ。

「グ!ぁぁああ゛ぁああ!」

男の身体が膨れ上がり、白装束がビリビリと音を立てながら破れる。

その下からは人間とは思えない赤黒い肌が。

よく見ると、男の頭からは小さな角のようなものが生えており、犬歯が異常に尖っている。

男の手に握られていたナイフは、白かった刀身が紫色に変色しており、禍々しい雰囲気を放っていた。

「グ、ふぅ…。コレで我は貴様を…龍神を討ち取る事が出来ル!!聖女様の願いを叶えることが出来ル!」

血走った目でこちらを睨み、そんな事を言ってくる男。

一馬は粋がっている男を見て、次第に笑いが込み上げてきた。

「クッハハハ!もとが人間の癖に俺に勝てるのかよ?」

舐められたもんだな、とムラサメを構える。

「ふ、フははハ。これは聖女様より承ったチカらダ。龍神など恐るるに足らズ!」

男は既に冷静さを失っていた。

「聖女様聖女様うるさいな。気持ち悪いぞ、お前」

一馬がさらっと言う。

男はピクリと反応し

「貴様のようナ邪神に、聖女様の素晴らシさがわカるかぁぁァァァ!」

先程とは比べものにならないスピードで接近してくる。

「………そんな力で俺たちを倒そうなんて、笑わせるな」

一馬は向かってくる男に向けてムラサメを上段から一気に振り下ろす。

ヒュンッと振り落とされたムラサメは綺麗に男を一刀両断した。

男の身体はズルリ、と左右に倒れる。

「グ、ギギギ……」

「ホント、ショボかったな」

血を振り払い、刀を納刀する。

一馬の周りには四肢を分断された死体が5つ。

一馬は顔を顰めながらサラの方は大丈夫か、と振り返るとーーーー




そこには苦しそうに膝をついたサラがいた。


諸事情によりしばらく不定期になると思います。申し訳ありません…

誤字・脱字、ご感想お待ちしておりますm(._.)m

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