第27話 棺の中の美少女
メインヒロインキタァァァァ!
ふぅ…
第27話どうぞ
一馬の視界が紅一色に塗りつぶされる。
数秒たつと次第に光が薄まっていく。
一馬はゆっくり目を開け、周囲を見渡す。
そこは先程までいた山小屋のような場所ではなく、レッドカーペットが敷かれた洋館のような内装の部屋だった。
広さは体育館ほどの広さで部屋というには非常に広く、壁沿いにロウソクがあり、シャンデリアが天井から吊り下がっている。
一馬は何故自分がこのようなところにいるのか察しがつく。
(あの床に描いてあった魔法陣……転移魔法陣か)
一馬はあの部屋からここに強制転移されたのだ。
こりゃまた厄介な…と思いながらも出口がないか探す。
そのとき、不意に後ろからガコッと何か外れる音がしたので振り返る。
そこには黒い棺のようなものがあり、蓋が外れ地面に落ちている。今の音はこの蓋が外れた音だろう。
なんだアレ?と一馬は棺に近づき、棺の中を覗き込む。
「なんでこんなところに……」
その中にはーーーーー
首を鎖で繋がれた美少女が横たわっていた。
「なんでこんなところに人が…?」
ここがどこか把握してないが、人の気配はなく、また人が居るような雰囲気でもない。
しかしなぜ棺の中に?
とりあえず棺から少女を出そうと棺に手を伸ばす。
その時、バチッと一馬の手が弾かれる。
「!?」
蓋は取れているのに棺の中に手を入れることができない。
一馬は若干ムキになり、大量の魔力を腕に纏わせ再度手を伸ばす。
すると、パリンッと何かが割れる音がした。そのまま一馬は手を伸ばすが、鎖が首に繋がっているので出す事ができない。
「まずはこの鎖をどうにかしないとな」
引き千切ろうとするが、一馬の腕力をもってしても千切れない。
一馬は先程の部屋で刀を手に入れたのを思い出し、刀を取り出す。
シャキン……
刀の鞘から真紅の刃が姿を現わす。
一馬は刀を構え、鎖目掛けて振り下ろした。
刀は吸い込まれるようにして鎖をあっさり断ち切った。
一馬は刀をしまい床に置き、少女を棺から抱き上げ、床に寝かせる。
(しかしこの娘、かわいいな…)
その少女は黒髪をポニーテールのように結んでおり、肩出し・ミニスカverの巫女服のようなものを着ている。
頭のてっぺんにはアホ毛みたいなのがピョコンとあり、首には先程斬った鎖が付いている。
だが何よりも注目すべきは……そう、お胸様だ。
ラミアとは違い、なんともたわわなモノが実っている。
一馬はしばらくソコをジーッと観察するが、ハッとなり頭を振る。
(いかんいかん!一体何を考えてるんだ俺は)
恥ずかしーっ、と一人で身悶えていると、
「んぅ………」
少女の目が覚めたようだ。
一馬はそれに気づき、サササッと距離を取る。
少女は目を擦りながらおもむろに立ち上がり、眠気が残ってそうな半眼でボーッと一馬を見つめる。
しばらく一馬を見つめていた少女だが、次第に目を見開き顔を輝かせ
「ごしゅじ〜〜〜ん!!!」
と言って、一馬にル◯ンダイブしてきた。
それに対し一馬はその場を素早く飛び退く。
「ぷみゅっ!」
少女はそのまま地面にダイブ。顔面から突っ込んだ。
「むむむー!ご主人逃がさないんだよっ!」
地面にぶつけたのか鼻を赤くしながら少女はそう言って走り出す。
一馬は少女の突進を避けるべく態勢を整える。
だがその時、何もないとこで「あ痛ぁっ!!」と盛大にこけた。
そのままピクリとも動かない少女。
一馬は少し心配になり、少女に近付く。
「お、おーい…大丈夫か〜?」
すると、少女はバッと顔を上げ一馬に抱きついてきた。
少女は一馬に抱きつき、ニヤニヤしながらグヘグヘとヨダレを垂らしている。
抱きつかれた一馬はというと……
「キモい……」
感想、以上。
美少女なのに残念である。
みなさん、髪型は何が好きですか?
作者はポニーテールが好きです。他にも好きな髪型はありますが…
ポニーテール固定じゃないので状況にあわせて変えるかも
誤字・脱字、感想お待ちしておりますm(._.)m




