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やっとこさ目的の場所へと辿り着く。
この木が元の半分以下の大きさであろう姿になっていなければ、斑は見つけることができなかったに違いない。食いちぎられた木の向こう側、
寂れた鳥居──。
狛犬のいない、崩れかけの石台──。
御札が貼られた賽銭箱──。
錠のついた小さな社──。
今にも潰れそうな小さな古い神社がそこにあった。
斑が目指していた場所である。
変わらない光景に斑は嬉しいような、しかしどこか悲しい気持ちを覚えた。何故そんな気持ちになったのかわからぬまま、それを振り払うかのように走って鳥居をくぐり抜けた。
「うにゃあぁあぁぁぁ」
ああ、落ち着く。
賽銭箱の上に寝そべり、ぐーっと体を伸ばして空を仰ぐ。
空はとっくに暗くなっていた。
ぐぅっと腹の虫が鳴く音が聞こえ、それが自分から聞こえてきた音だと自覚すると急に空腹感が押し寄せてきた。
起き上がってもう一度体を伸ばして欠伸を一つ。
さて、飯にするか。




