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斑な猫と少年の終わらない夏(仮)  作者: 藤岡あお
第二章 1人と1匹、迷う。
18/19

吾が輩の好物はカロリーメイトチーズ味である。

斑はベットにしていた賽銭箱の上から降りると、つま先から尻尾の先まで丁寧に体をほぐしていく。


先ほどからひっきりなしに鳴く蝉の声が斑の耳を震わす。夏が終わりに近づくにつれ、声を聞かなくなっていたのでてっきりもう力尽きたのかと思っていたが違ったらしい。


困ったもんだと、よく聞こえすぎる耳をかきながら斑は神社の裏手の坂を下った先にある川へと向かった。



その川の水は川の底が透けて見えるほど美しく澄んでいる。透き通る水の中で、魚たちが生き生きと泳ぎ回る姿がよく見えた。 


斑は川の縁に立つと、勢いよく頭を水の中に突っ込んだ。あまりの水の冷たさに尻尾の先までゾクゾクとした寒気が走る。


斑に驚いた魚たちが方々に逃げまとい、姿を隠した。


斑は頭を上げ、水浸しになった顔を拭うと、川の水を鏡代わりにして毛繕いを始めた。斑は綺麗好きであった。


尻尾の先まで丁寧に毛繕いをし終わると腹の虫がコロコロと主張を始めたので、最後にもう一度だけ自慢の尻尾の毛並みを確認し、元来た道を引き返した。


神社には昨日のカロリーメイトチーズ味が待っている。斑はスキップするように坂を駆け上がり、賽銭箱の下から隠していたお目当てのものを引っ張り出した。



舌で舐め、牙で少しずつ削り取るようにちびりちびりと味わいながら食べる。

斑はご満悦であった。


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