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6、接触

.....。

「冬夜」

「.....何だ」


高校に着いてクラスに向かう。

すると他のクラスメイトの星羅が話し掛けてきた。

そうイラつきながら星羅に返事をする俺。

俺は眉を顰める。


「.....ど、どうしたの?何で怒っているの?」

「まあちょっとな。.....色々あるんだ俺も」

「そうなんだ。あ。そうだ。.....今日さ。デートしない?」

「.....それはいい。ちょっと忙しくてな」


あ。そ、そっか、と返事をする星羅。

俺はその姿を見つつ、お前こそ良いのか。そんなに緩やかで、と話す。

テストがあるだろ今度、とも言う。

すると星羅は、あ、そ、そうだね、とニコッとする。


「.....じゃ、じゃあテストの後だね」

「その通りだ。今は緩やかにやっている場合じゃない」

「.....うん。じゃあ分かった。.....じゃ、じゃあ戻るね」


それから俺に挨拶をしてから星羅は戻って行く。

俺はその姿を見ながら溜息を盛大に吐く。

正直言って.....バラせば問題は無いと思うが。

でも証拠も根性も無いしな。


「.....まあ成り行きを見守るか」


思いながら俺はそのまま机に鞄を置き。

そのまま鞄を下ろす。

そして教科書とノートを取り出す。

それから俺はそのまま勉強道具を用意していると先生が入って来た。


「おう。お前ら」


教師の今村。

男性の30代の教師。

俺達を見ながら気だるげに、転入生、とだけ話してから。


そのまま直ぐに迎え入れる。

俺は、変わらずだな、と思いながら見ていると教室のドアが開いた。

それから.....櫻が入って来る。


「初めまして。三角櫻です」


「.....美少女だな....」

「スッゲェ」

「可愛い.....」


そんな感じで教室中がザワザワになる。

俺はその姿を見ながら少しだけ不安になる。

三角、だから、だ。

つまり.....。


「うん?三角って.....」

「あれ?」

「.....アイツって確か一人っ子だったよな?妹居たっけ?」


やっぱりそうなるか。

俺はボッチを貫いていたのだが.....困ったもんだな。

そうしていると櫻は更なる爆弾を投下した。

私は冬夜さんの義妹です。.....そして許嫁になりたいです、と。


「.....は!!!!?」

「はい!?」

「なん.....だと」


義妹って!?

アイツって彼女居るんじゃないのか!?

何でアイツだけ!?

という感じになる教室。


俺はまさかの言葉に顔を引き攣らせていた。

すると櫻が近付いて来る。

宜しくね。お兄、と言いながら。


「お前な.....」

「だってこれは宣言したかったから」

「.....お前な.....もういいや」


そんな感じで俺は顔をまた引き攣らせる。

それから額に手を添える。

そして見ていると今村が、はいはい。そこまでなー、と手を叩く。

羨ましいから死んでくれよー、とも言う。


「いや。それは教師の言う事じゃないでしょう」

「いやいやそんな恋の事なんてしらねぇよ。全くな」


言いながらまた気だるそうに出席簿を持ち。

あ。そうだ。櫻の座る場所はあそこなー、と指を差す。

それは俺の横だった。

マジかよ、と思うのだが。


「お兄。今日から宜しくね」

「.....あー.....うん。宜しくな.....」

「何〜?その興味のない言葉?」

「興味はあるぞ.....」


俺は櫻を見る。

櫻は、本当かなぁ?、とニヤニヤしながら腰掛けてから前を見る。

すると今村が、はいはい。座って座って。んじゃ出席取るからなー、とまた俺達を見渡す。

それから、んじゃ。先ずは金子!、と言いながら出席を取り始めた。



「お兄お兄お兄」

「?.....いやなんだ」

「学校の中を案内してよ」

「いやちょっと待て。お前一人で行って来いよ」

「良いから。一緒に行くの。アハハ」


そして俺の手を握りながらゆっくりと立ち上がらせる。

それから.....俺にニコッとする櫻。

そうしてから櫻は俺の手を握ったまま教室から出ようとした.....その時。

俺は目の前を見てから少しだけ青ざめる。

その姿を見ながら、だ。


「待って待って。冬夜。その女誰」

「.....貴方がもしかして噂の人ですか?」


星羅がやって来ていた。

そしてその様子に警戒をする櫻。

遂にぶつかってしまった。

こんなに直ぐに当たるとは.....思わなかったな。

クソッタレに近い。

.....。

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