表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

10、私の愛

.....。

アルビノというもの故の苦しみ.....か。

俺にはそういう苦しみは理解出来ない。

何故かといえば俺は櫻じゃないから、だ。

本人じゃないからそんな苦しみを理解なんて出来ない。


俺は櫻の苦しみを理解したい。

だけど絶対に全ては理解出来ないだろう。

思いながら俺はベンチに腰掛ける櫻を見る。

櫻はニコッとしながら俺を見てくる。


「有難うお兄。話を聞いてくれて」

「.....俺は話を聞いただけだぞ」

「私はそれでも満足だよ。.....誰かに話を聞いてもらうのが大切だよね」

「.....それは確かにな」


俺は考え込みながら見る。

櫻はお弁当を広げながら顔を上げてくる。

美味しかったら良いけどね、と言いながら、であるが。

その姿を見ながら、お前の作った物は全て美味しいから、と返事をする。

そして俺は櫻を見る。


「.....櫻。有難うな。作ってくれて」

「.....作るのは構わないよ。.....だってお兄だもん」

「.....サンキューな」

「構わないよ。.....そう言ってくれるのが.....一番嬉しいな」


そう言いながらも少しだけ複雑な顔を浮かべる櫻。

それに大変さだったらお兄も大変だから、とも言ってくる。

俺は、!、と思いながら櫻を見る。

すると櫻は複雑な顔を浮かべたまま、私は生きている。だからこそ歩み出さないとね、と向く。


「.....そうか」

「うん」

「.....お前は本当に.....強いな」

「強いっていうか。私は.....まあ生きようって思っているだけ。.....強い訳じゃない」

「.....銀髪を持っているのに弱い訳がない」

「この銀髪は.....貴方に巡り会う為だった」


俺は衝撃を受けながらその姿を見る。

櫻はまたニコッとしながら、さ。お弁当を食べよう、と言ってくる。

その言葉に、そうだな、と返事をしながら笑みを浮かべた。

それからご飯を食べ始める。


「.....ああ。これ美味しいな」

「これは卵焼きにカニを混ぜてみました」

「カニって.....高いんじゃ?」

「まあ高いけど.....日付が短くてそして安かった」


卵焼きとカニって合うのな。

俺は考えながらカニの入った卵焼きを見る。

すると、これも美味しいよ。ミートボール、とニコニコする。

これも一から作ったのか?、と聞くと。

うん、と答えた。


「.....大体は私は一から作るよ」

「.....信じられないな。お前.....相当な苦労だったろうに」

「まあでも.....一部だけ流石に冷凍食品も入っているだろうけど9割は私が作ったよ」


だって食べて欲しい人がいるからね、と笑顔になる櫻。

俺はその言葉に少しだけ恥じらう。

そして頬を掻いた。

全くな、と思いながら、だ。


「.....お前が無理をしない様にして欲しい。.....これはきっと多分.....5時ぐらいから作ったんだろ」

「おー。お兄は超能力者だね。その通りだけど。.....有難うお兄。労ってくれて」


満面の笑顔になる櫻。

俺はその姿を見ながら、俺に出来るのはこれぐらいしかない、と箸を止める。

それから俺は櫻を真っ直ぐに見据える。

櫻。いつも有難うな、と微笑んだ。

すると櫻はその姿に.....何故か涙を浮かべた。


「.....あれぇ?.....なんでかな.....」

「櫻.....?」

「.....私は.....何で泣いてるんだろう」

「大丈夫だ。.....俺は側に居るから」

「そ、そうだね.....何でだろう」


涙が溢れて止まらない様だ。

俺はその姿にハンカチを取り出す。

それから涙を拭ってやった。

櫻は、!、という感じの顔をしてから俺を見てくる。


「.....あ、あはは。お兄は優しいね」

「.....お前さ.....失礼だけど病院とか行ったのか」

「私?.....私は病院には行ってない。.....だってこんな事で.....」

「.....こんな事?.....俺にとってみればお前は大変な人間に見える」


櫻。俺は.....カウンセリングでも受けた方が良いって思える、と俺は切り出す。

すると櫻は、必要ないよ、と俺に向いてくる。

俺は、何故そう言える、と櫻を見る。

櫻はその言葉に、何故言えるかって?だってお兄が居るから、と笑顔になる。


「俺が居るからって.....役に立たないよ。俺なんか」


すると何故か櫻は俺に寄り掛かってくる。

俺はその姿に赤面する。

そして、お、お前!?、と慌てる。

櫻は俺を見上げてきた。


「.....暫くこうしたら治るから」

「.....意味が分からないんだが.....」

「意味が分からなくても良いの。.....私が分かるから」

「説得力が無いんだが.....」

「私は説得力があるって思っている」


いやいや、と思ったのだが。

櫻は寄りかかったまま何もしなかった。

何だこの状態。

そして良い香りがする.....。


「お前な.....」

「.....ねえ。知ってるお兄。義兄妹は.....結婚できるんだよ」

「それは分かる.....が?」

「アハハ。私は何を言っているんだか.....ゴメンね。お兄」


いきなり何を言い出すのか。

思いながら俺は汗をかく。

すると櫻は離れながら、うん。大丈夫だね、と切り出した。

俺は、?、を浮かべて.....その顔を見る。

.....。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ