大いなる目的に向けて
よろしくお願いします。
~魔王城最上階~
「アリス様次なる出撃は私にご命令ください。アリス様に満足して頂ける結果をお約束します。」
魔王アリスは今日も魔王城最上階の玉座に座していた。が、今はいつもの憂いた表情ではなくどこか楽し気で、輝く紫の髪を掻き揚げながらリリスに諭すようにやさしく告げた。
「まぁ、そう急ぐ必要もないリリスよ。それに出撃にはまだ足りない・・・・。どうせ向こうから、わらわらやってくるのだからしばし待とう。」
どうやら魔王といえど際限なくイベントを繰り出せるわけではないようだった。
おそらく魔界へのハンターの侵略が関係しているのであろう。そしてそれが一定のレベルに達した時に、イベントを行使できるのであろう。
「それに魔界に侵入してくるハンターの撃退でも少しづつこの珠に溜まっていく。」
「ならば侵入者は、わたくしが全て撃退して見せましょう。」
「リリスよ、そなたの忠誠心はわかっておる。が、我は楽しみは熟してから一気に刈り取るのが楽しいのだ。いずれリリスの活躍の場は与えるので、いましばし静観せよ。」
「ハッ、畏まりましたアリス様。」
「あぁ楽しいなリリスよ、共に次なる作戦など語らうのは、実に楽しいなぁ。」
魔王リリスは、今までの魔王城のような話しかけられることもなく意見を述べる相手もいないような、退屈な日常から一歩抜け出したことに喜びをかみしめていた。
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(ロッくんみんなと一緒に狩してた方がいいんじゃないの?また誰か襲ってくるよ?)
〔一時間以上やってるのに誰もこないだろう?〕
(そうなんだけど、なんだかハラハラするよ)
ロックスは今日も魔界へ単身乗り込み経験値の美味しいオークのいる樹海まで来ていた。
先日のオークロードとの激戦で単騎でオークロードとやり合うロックスの雄姿を見たせいかちらほらハンターは立ち寄るが何もせずどこかへと姿を消していくのであった。
それもそうだろう、あんな一撃で屈強な盾職すらも屠る化け物相手に一歩も引かず戦い続けられるアサシンに挑んだところで、生還地点まで送り返されるのは目に見えているので、誰もそんな無謀に仕掛けて来る者もいないだろう。ただでさえここまで来るのも現状ではしんどいのだ。
〔来たら、暇つぶしに相手してやるだけだ、心配するな。〕
(まったく、ロッくんは呑気なんだかなんだか・・・)
〔暇なら彩音がここらの操作してやるか?〕
(いいですぅーここらの雑魚でも死ねる自信がありますぅ・・・)
そうなのだ、ロックスがあまりにも無人の野を行くがごとくオークを蹂躙して回ってるので勘違いしそうだがオークもレベル90なので80代のハンターでは、ソロではカツカツで倒せるかどうかというところなのだ。
その分経験値はとても美味しくロックスの経験値もこの間のイベントの経験値と合わせて87になっていた。現段階ではおそらくフェアリー界でレベルトップであろう。ただでさえ強いのにレベルもトップとくればだれもが避けるのも無理はない。触らぬ神に祟りなしだ。
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クレイジーギアのメンバーも魔界に狩りに来ていた。
「ロッくんに置いて行かれないようにレベル上げないとね。」
「ロックスさんあっという間に90行きそうだな。」
クレイジーギアのやんやんさんときんぐさんがロックスに置いて行かれないように皆で魔界に狩りに来ていた。クレイジーギアのメンバーもイベント終えて85までは来ていた。
「それにしても、あっちゃん見なくなりましたね?」
「魔界とPV来て一番張り切りそうなのにね。」
ラ王無双さんが少し心配そうにあっちゃんの事に触れていた。
明るくムードメーカー的な人がいなくなると、やはり気になるものだがリアルに関しては、本人が言わない限りは、あまり首を突っ込まないのがマナーだ。
いろんな事情が人にはあるので、急にゲームに来なくなるということも珍しくはない。
「魔王城潜入クエスト、次が魔界研究所で、レベル90からなんですよね?」
「そうですね、頑張らないと。」
「そう簡単には魔王までは、たどり着けないという事ですねw」
ラ王無双さんとジャンさんの前衛コンビが次なるクエストに向けて、レベル上げに勤しんでいた。
今、魔界には多くのハンターがレベル上げにやってきていた。
やはり誰もが魔王城に入り魔王を一目見たいと思うのは、このディスティニーフェアリーというゲームをやっているハンターなら誰しもが、望むことであろう。
だが、一部のハンターはその頂までたどり着けずに壁にぶち当たり、挫折していくのだ。
それでも立ち上がり、最後までくじけずに辿り着くには、一人ではむりであろう。
やはり良き仲間、よきギルドメンバーがいてこそ、その場にたどりつけるのではないだろうか。
そうやって良き仲間とたどり着いた頂には何が見えるのか。
未だ、魔王城にすらたどり着いたものはいない・・・
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