魔王の憂鬱
よろしくお願いいたします。
~魔王城最上階~
・・・ここは退屈だ・・・
・・・ハンター共よ、早く魔王城に来るがよい・・・
このディスティニーフェアリーの世界でもう一人の自我のあるキャラクター
それがこの世界のー魔王ー。
魔王は玉座で今日も憂いている。
魔王の前に傅く側近の者たちに話しかけても自ら思考し発言することはない。
帰ってくるのはプログラムされてあるセリフだけだ。
魔王は己の意思で動くことができる。
そして配下の者たちに指令を出して動かすことも可能。
魔界エリアも解放され、ある程度のイベントを起こす権限も与えられている。
魔王城と魔王はこの世界が造られた時から存在し、行動する事は出来た。
魔界エリアが解放されるまでの暇つぶしに
度々ハンターに扮しギルドにも潜入していた。
その中でハンター達をある程度は理解した。
最初の感想は、なんともか弱き者たちだ・・・
しかし、行動を共にする中で、魔王の配下の者たちとは比べようもないほど弱き存在だが、非常に強い繋がりをお互いにもち、協力し合うことにより己より遥かに強い者たちを倒していくことができる面白い存在であると、少しだけその存在意義を己の中で修正した。
魔王はその往時を懐かしむような優しき瞳で遠くを眺めた。
だがそれは一瞬で、すぐに魔王の表情に変わった。
・・・そうだ私は魔王なのだ・・・この者たちにも・・・
「軍令指揮官ゲルドよ。」
「はいここに!」
「魔王軍襲来イベントNo1を決行せよ!」
「御意」
・・・フフフ・・・ハンター共よ恐れおののけ・・・
~~~~~・~~~~~~・~~~~~~
クレイジーギアの、きんぐセブンさん達も魔界でPT狩りをしていた。
「やっぱり魔界のモブは経験値おいしいですね。」
「きんぐさんが硬すぎる件。」
「蒼月さんもっと釣っても大丈夫みたいですよー」
「100人乗っても大丈夫みたいな?w」
クレイジーギアの皆はそれぞれの役割と連携がしっかりしてるので
PTボーナスと相成って経験値がかなり美味しく狩りできてるようだった。
それも、しっかりタゲを取れるタフな盾と、それをサポートするヒーラー
それに殲滅する火力陣という、それぞれがトップクラスの性能を持つ集団
であるからこそだ。
それでいて和気藹々とゲームを楽しめているのは皆が良い人であるからだろう。
「それじゃちょっとギア上げていきますよ!」
蒼月さんが移動速度向上、射程距離向上のバフをかけて
辺り一帯のモブを鬼のように釣ってくる。
それをしっかりキャッチするきんぐさんに
程よいヒールにバフで補強するやんやんさんの絶妙なサポートで
耐えている間に火力陣が殲滅する。
武闘家のラ王無双さんがここぞとばかりに槍を振るう。
武闘家はその時の状況で武器を使い分けて範囲攻撃と単体攻撃と
対応可能なのが特徴だ。
ーバーニングピアーズー
遊び人のピーナツさんが凍らせた敵をバリバリと巻き込んで
倒し伏せていく。
「今日そういえばあっちゃん居ないね」
「なんかやることあるとか言ってたような。」
「そっか、いたらキャッキャ言って殲滅してただろうね」
「さすがにここにPK仕掛けてくる勇気のあるやつはいないか。」
クレイジーギアのメンバーで、ゴリゴリ狩りをしてる所には、
さすがにPKは来なかった。
数時間PT狩りをして皆レベルが83に達したので、
一旦荷物整理と休憩を取ろうということで街に帰還しようとした時だった。
ワールドアナウンスが流れる
ーこれより魔王軍襲来イベントが始まりますー
ーハンターの皆さんは首都ゴッドネスタウンを防衛して下さいー
ー一時間後に第一波が南門に攻めてきます、皆さん準備をして南門広場に集合しましょうー
「うぉぉおお魔王軍襲来だってw」
「ちょうどよかったね、一旦首都にもどろう」
「「「了解」」」
~~~~~・~~~~~~・~~~~~~
(ロッくん魔王軍襲来だって!)
〔とうとう動き出したか。〕
(ロッくん何かしってるの?)
〔あぁ、おそらくだが魔王は俺と同じ存在、そしてこのギルドのメンバーに扮して潜入している。〕
(えぇええええええええ!)
彩音はロックスの口から恐るべき真実を聞くことになった。
このイベントは表向きは一般のプレイヤー向けの討伐イベントとなってるが、
ロックスの言うには、魔王にとっては何らかの意味があるイベントになってると言う。それが何なのかはまだわからないが単なる襲来イベントではないというとだけは、わかっている。
ロックスも一旦首都にもどり魔王軍襲来イベントに備えることにした。
お付き合い頂きありがとうございました。
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