復習者への2撃
モノから飛んでくる攻撃の数々を交わしていると、俺の目の前で苦しんでいたモノはやがてうつむいたまま動かなくなった。
「殺気はあるな…」
俺が警戒しモノから目を離さないようにしつつ、思考を巡らせる。
今のモノはトラウマによる暴走状態…やってはいけないことは…モノへの攻撃と、モノをここから逃がすことだ。
「どうするべきか…」
俺がそんなことをつぶやいた瞬間モノが顔を上げた。けれどそのフインキはモノではなかった。
元々透き通るような黒と白のオッドアイだった目が片目が赤色に染まり、赤と黒のオッドアイになっている。しかも、その赤色は透き通るような赤ではなく、重苦しく、赤黒い色だった。
そんなモノ【だったもの】は俺に話しかける。
「久しぶりだな…アケーディア」
俺はこの瞬間モノの意識を乗っ取っているのが誰だか確信した。
「お前とはもう二度と会いたくなかったな…シャイターン」
俺はそいつにそう呼びかける。
「ずいぶん懐かしい名前で俺を呼ぶんだなぁ?」
ニヤニヤしながら言うシャイターンは悪魔のように笑う。そうして戦闘態勢になり俺に殺意を向けてくる。
「俺は…お前らに復習できれば十分なんでなぁ!!」
そんな声を上げながらシャイターンは俺に向かってくる。
俺はやつの言動に一瞬気を取られ反応が遅れたせいで首筋にかすり傷を負う。
「!!」
とはいえスピードはおそらく俺よりも早い…て、当然か…モノの体だもんな…
俺はまたしても視界から消えていたシャイターンを視界にとらえる。
「だったら…俺にも勝機はあるさ」
俺は攻撃をすべてよけ、右手のこぶしを固め地を踏む。
「武術で言う型
それは素の身体的能力はもとより、魔力を上乗せした打撃にも応用できる。打撃に対し魔力をジャストに載せるのは至難の業だが、それができればとてつもない威力を発揮することができる。」
そんな、昔あいつに教わったことを思い出しながら俺はそのこぶしを固めただそいつに…その復習者にむけて打ち出すのであった。




