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最強の最弱
「くっそ…」
俺は目の前の光景を理解することができなかった…
周りは見たことも無い黒い壁…そしてそれを出したのは紛れもなくあの生徒…Eクラスの生徒のはずだ…
「ぐ…」
そいつのこぶしが俺の腹部に入る…一撃一撃がとても重い。
俺の攻撃はすべて受け流されている。攻撃が全く当たらない…こうなったら…
「重力操作」
俺はそうつぶやき、能力を発動させる。その瞬間、目の前の生徒の動きが鈍る。
「?」
目の前の生徒が一瞬困惑して、目が泳ぐ。そのすきを突き俺はその生徒との距離を一瞬にして詰める。
「なるほど…そういう能力か…」
俺が斧を振りかぶった…その時だった。
「やっぱり遅いな」
その声は俺の後ろから聞こえてきた。さっきまでそいつをとらえていた斧は空を切り、目の前には短剣がこちらを向いて浮いていた。
「チェック」
その声を聴いた瞬間そのナイフは俺の眼前に迫る。俺はそれをギリギリのところで回避したがかすり、血が頬を伝う。が、そんなことは気にせず俺は後ろに斧を大きく振る。だが、その場所には誰もいない。
「メイト」
その声はさっきと同じ、後ろから聞こえてきた。
「お前は一体何者なんだ…」
俺がEクラスのそいつにそう問いかける。
「ただの最強だ」
その瞬間俺の意識は闇に落ちた。




