探し物は本
「起きて!お父さん!」
その声に俺は目を覚ます。
「何だ…モノ?」
俺は馬乗りになっているものにそう聞く。
「だって…帰ったら本が置いてあって…読んだから返そうとここに来たんだけど…」
そうモノが言いかけた時に俺は自分の状態に気づく。汗の量が尋常じゃないのだ。
「何だこれ…?」
俺がそう困惑していると、モノが言葉を紡ぐ
「お父さん…とてもうなされてたから…」
そう心配そうな顔をモノは浮かべる。
「悪かったな…心配かけて」
そう俺は体を起こし仕度しようとするがモノがいる。
「モノ…いつまでいるんだ?」
俺がそう聞くとモノは首を傾げている。
「お前…分かってるだろ」
俺がそう言うとモノは
「も~仕方ないな~」
と言いつつ部屋を出る。それを確認し寝巻を着替え布団を上げ、仕度をする。そんな時俺はモノが置いていた本に目をやる。
返しておかないとな…
俺はその本を手に取って気づいた。やけに机の位置がずれているのだ。
「モノ!まだいるか?」
俺は扉に向かってそう叫ぶと扉がガチャッと開きモノがヒョコっと顔を出した。
「お前…俺の部屋で何を探してた?」
寝起きだったからか、見落としていたがあたりを見渡すと微妙に家具の位置がずれている。
「気づくとは…さすがお父さん…」
そうグヌヌとした表情を浮かべモノは言う
「聖書」
そんなものの言葉に俺は…
「は?」
と答えるのであった。




