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悪夢と覚悟
~寮 自室~
俺は寮に戻りコーヒーを注ぐ。
「こんなにゆっくりするのはいつぶりだろうか…」
彼方とのペアが解消され、無理な依頼もなくなった。そう考えると俺には多くの疲れがのしかかった。よく考えてみれば、スズリの事件のあと、ろくに休んでない。
コーヒーを飲み終え布団に横になり、ゆっくりと深呼吸をする。
疲れがたまっていたのかすぐに睡魔が襲ってくる。
俺は久しぶりに夢を見ていた。もうあの時から見ないと思っていたその光景を
「今すぐ逃げて!海斗!!じゃないとあいつらが!!」
俺の眼前で1人の女がそう急かしている。その少女はとても焦っているような表情だ。
「早…」
その女が何かを言いかけた時、目の前が赤色で染まった。
「ねぇ…」
そこまで出かかった言葉を俺は飲み込む。
さっきまで必死になっていた少女はその場所に倒れこんでいる。俺はその少女を…無意識に運んでいた。そして、山の中。大きな桜の木に座らせる。
そして俺は空を見上げる。
「俺は絶対に…お前らを許さない」
俺はそう今一度決意する。
この悪夢を終わらせるため、そしてもう…
【繰り返さないために】




