小さな希望を未来へ送る時
「シャイターン!打ち合えるか!」
俺のその言葉にそいつは、了解とだけ言い残し1歩前へ出る。
「獄炎:双炎」
その詠唱を聞いた瞬間シャイターンの両手からサッカーボールほどの火球が2つ出される。その火球はローブの攻撃に当たる直前に分裂し、全ての攻撃を相殺した。それどころかローブに何発か攻撃がいく。が、ローブはそれを軽々とよけた。
「大丈夫か…?」
「ああ…大丈夫だ…俺も続く」
俺がアロガンに声をかけたその瞬間目の前を光が包む。
これはアガロンの能力で、能力者のみ気絶させることができる光なのは知っている。
そうしてゆっくりとその光が薄れていって…俺はその光景に目を見開いた。
「アガロ…ン?」
ローブを着ている人物がどこから出したのかすらもわからないその剣が、アロガンの首に突き刺さっていた。
「二人目」
またもや機械音のような声でそうつぶやくその男に俺は斬撃を繰り出す…が、それは軽々と受け止められる。
「シャイターン!」
俺が呼びかけてもシャイターンは目覚めない。アガロンの能力の影響が思った以上に強く残っている…だが、それ以前に…
「何で…あいつは止まらなかった…」
ローブは動きを止めることはなかった。そして今、ローブは突き刺した剣を振り上げる。
血しぶきが舞い、アガロンの首が飛ぶ。そして流れるように気絶しているシャイターンに向かって剣を突き刺す。
その光景に俺は1つの選択肢をとるため、動かなくなったセロのところへ一瞬で行く。
「お前の罪は…俺がすべて背負う…だからお兄ちゃんに安心してまかせろ」
その言葉を言い終えると同時俺はその一撃を放つ
攻撃を放ったあと、俺は真っ先にしまったと思った。
ローブ姿の人影は真っ二つに割れており、地面に転がっている…が、血は垂れていない。機会か何かなのだろうか…?だが…それは正直関係なかった。
「やっちまった」
ローブを真っ二つにした後俺の斬撃は後方に貫通し、街に直撃してしまっていた。
視線の先にはひときわは大きな建物が燃えている。それをよそ眼に、この場にいるたった一人の生きた人間のもとに駆け寄る。
「記憶をすべて消して…お前を未来に送り込む。きっとまた一人になるだろうが、それがアロガン…お前の師匠の願いだ。そしてお前が道を踏み外したときは俺が止めてやる。だから一人かもしれんが安心しろ。きっとそっちには【観測者】がいるはずだ」
そうして俺はその少女の額に手を当てる。
「すまない」
「お前は未来に先に行ってくれ…俺はここでまだやることはある」




