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小さな悪意が生まれる時 最終話
気づけばその男の手には黒い剣が握られていた。そしてその男が剣を振った瞬間、斬撃がお師匠様めがけてとてつもない速度で飛んでいく。
「な~にやってんだか…」
そんなつぶやきが聞こえたのは、斬撃がお師匠様に当たる直前。男が間に現れ、斬撃を受け止める。
「少々誤算があっただけだ…気にするなシャイターン」
そう言ってお師匠様はその男の手を借り、立ち上がる。その時、ローブの男は手を下に向け何やら詠唱する。その瞬間男の周りには大量の黒い魔力玉が出現する。大小さまざまなその魔力玉は一斉にお師匠様たちに向けて放たれる。
その瞬間私はお師匠様の方を見る。その瞬間まぶしい光が当たりをつつみ、私の意識はだんだんと薄れていった。
あれからどのぐらいたったのかは知らない。けれど、私は意識を覚醒させた。
「?」
だけれど目が開かない…それに声も出ない。
「すまない」
その声はセロの兄だった。
「お前は×××に先に行ってくれ…俺はここでまだやることはある」
その言葉を最後に私の記憶はここで切れた。




