小さな悪意が生まれる時 4話
~翌日~
「今日はお前といる約束だったな…」
お師匠様はそう言い私の頭をなでる。
「そうです」
と言っても何もすることがないので沈黙だけが続く。そんな時だった。
「そうだ!」
とお師匠様が声を出したかと思うとこんなことを言い出した。
「この世の中物騒だからな…ちょっとした体術を教えてあげよう」
私はその言葉に大きくうなずいた。
何を教えてもらうかはどうでもいい。お師匠様から何かを教えてもらえるということがたまらなくうれしかった。しかもお師匠様はこれができるようになれば、俺と一緒に外出もできるぞと言ってくれた。
だから私はこの日、お師匠様から体術を習うことにしたのだ。
始めに習ったのは受け身だった。基礎だと言われたその技術を私は一生懸命自分のものにしようとした。お師匠様がいないときはほかの人に教えてもらいながら技術を身に着けていった。教わっていない技術も自分で考えれるようになったらそれをお師匠様へ見せる。
お師匠様に面白いな…とか、すごいな…とか言われるたびに嬉しくなった。もっともっとお師匠様に褒められたい。
この光が少ない場所で。
「なあシャイターン…アロガン最近明るくないか?」
「ア―ケディアもそう思うのか…まあ、あいつが気に入ってる娘がいんだよ。まるで娘ができたみたいにかわいがりやがって。」
「その子は無能力者なのか?」
「さあ…ただ能力を使ったとこは見たことないな。最近体術を教えてやろうかアロガンが悩んでたし、無能力者なんじゃないのか?」
「なら、仲良くなれそうだな」
「そうかよ…ア―ケディア。お前あんまり無能力者に肩入れするなよ?別れが連れえぞ」
「別れるような奴には肩入れしてないから大丈夫だ」
「そうかよ」
「まあ…この薄暗い世界で誰かがうれしそうにしていたら心地いいだろ…?」
ア―ケディアそう軽く微笑んだ




