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一撃必殺
「能力発動 {魂術}魂の残り火」
目の前の小さな殺人鬼さんはそう詠唱する。それと同時に少女の周りに無数の青い炎が漂う。
「へえ…奪われた魂はどこにあるかと思ったら、そこにあったのね」
少女の周りを漂う炎には無数の気配が感じられる。魔力ではなく生きた人間のような気配。魂に残っている力を無理やり燃やしているみたいね。だとすれば時間がたてばたつほど私が有利になる。それに加え彼女の体はもうボロボロ。だとすれば相手の次の一手は…
考えているうちに殺人鬼は手をこちらに掲げる。
「魂術 終焉に残りし青き炎」
その詠唱と同時に無数に漂っていた炎が集まり巨大な炎の塊となってこちらへ向かってくる。その圧はとんでもなくとても私に止められるものではない。きっと殺人鬼の少女はこれが最大火力…ならこの攻撃をさばけば私の勝ちね…と言っても断定はできないのだけれど。
「貴方の敗因は 私を知らなすぎっていうことね?殺人鬼さん」
そう言い私はその炎に一直線に向かいながら能力を発動させる。
「貫通 物理」
そう詠唱し私は攻撃を文字どおりすり抜けその少女の前に出ることができた。
「チェックメイト」
そう言い私が少女を気絶させるため腹部に強打を放つ。
だがそのこぶしはその男の手によって止められていたのだった。




