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そろっていく厄災
「このままではらちが明かないな…」
銃は中を何度も舞っていた。だがその攻撃もだいぶ慣れてきた。
「次で仕掛ける」
またその瞬間、戒魔はもう1度銃を宙に投げる。
「今だ」
地を踏みこみ一直線で戒魔に向かう。まだ銃を投げたばかりでどちらの銃口もこちらを向いていない。
「さすがですね」
その言葉は戒魔が発した。だがその目線は俺を見ていない。
「世話が焼ける部下なことだ」
その声が聞こえてきたのは…上
「!?」
とっさに身を引くと弾丸が目の前を通過した
「やっぱり神々の山から下りてきやがったな」
俺がそうその宙を舞っていだ銃をこちらに向ける男に言う。
「大罪人を処刑するのが我々の使命だ」
やっと1人出てきたな。
俺はその二人の相手をするわけになるのか…
「おい!」
その声を発したのはネアだった。
「俺も退屈してたんだ。丁度いいだろ?」
振り向くと手をパキパキとならしながら笑うネアがいた。