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閑話 俺の一日

ルークの一日を大公開!



 


 am 6:00 起床


 俺の朝は早い。起きたら、顔を洗い運動着に着替える。そして、あの部屋へと向かう。


 am 6:20


「兄様方、今日も安らかにお眠りください」


 俺はあの部屋を見てしまった日から、毎朝兄様方の遺影が飾られるこの部屋に赴き、祈りを捧げている。気分だけかもしれないが、祈りたいと思ったんだ。


 am 6:30 自主練

 

 お祈りが終わったら、屋敷の中をジョギングだ。はじめは、外を走っていたのだが、度々来る刺客に命を狙われたので、コースチェンジをした。まあ、家の中にも刺客は来るから其処まで変わんないんだけどな!


 am 7:30 食事


「おいしい!うまい!おいしい!」


 シリルの作ったご飯はやはり旨い!あんな事があったんだから、ご飯を食べるのが怖くなったりするのかなと思ったけど、ちっともそんなことなかった。飯は食わないと、死んじまうからな。背に腹は代えられん!



 am 8:30 鍛錬


「坊っちゃん、反応が遅い!これが本番なら、二回は死んでいますよ!」


「っくそ!うりゃあ!」


「脇が甘い!」


 シリルとともに、剣の稽古の時間だ。

 シリルとあの後色々話し合った結果、シリルは試練内容を言えないが、その試練に対抗できるような技術を教えることは出来るということで、意見が一致した。無論、後の二人も自分の担当を中心にと言っていたが、直近ではからだの基礎能力を高めていくほうが生存に繋がると、シリルが死にものぐるいで説得し、(本当にこの話し合いで3個位の部屋が半壊したのは記憶に新しい)一番長い鍛錬の時間をもぎ取った。よって、午前中は剣に関する鍛錬だけだ。


「さあ、これら全てに対応してくださいね!」


 シリルが勢いよく、数千にも登る剣やら弓やら爆弾やらをこちらに投げてくる。同時にいくつもの攻撃が与えられる。


 迎え撃つ、避ける、叩き落とす。瞬時に様々、かつ正確な判断が必要だ。なぜなら、一歩間違えれば死ぬからだ!!


 あれえ、こいつ俺のこと殺す気じゃあねえよなあ??


 pm 12:00  食事


 俺のからだはもうぼろぼろだ。ああ、飯だ。ああ、天の恵みだ。ああ、うまい。ああ、やだな。ああ、次はマリーだよな。マリー、厳しすぎるんだよなあ。


 pm 1:00 マリーの鬼レッスン


「さあて、坊っちゃん。今日もいつも通りいきますよお!使用魔法は基礎系魔法のみ!全てクリアできたら早く切り上げてあげましょう。それでは、はぁじめ!」


 俺の前には、弓道で使いそうな的がおいてある。的の種類は五種類だ。

 右から、赤、青、緑、黄色、白。この的の真中に、その色に沿った属性の魔法を、マリーが設定した威力以上で、正確に当てる必要がある。


「まずは赤、炎魔法!フリョーガ!」


 真ん中的中、威力問題クリア!


「よっしゃ、続けて。青、水魔法!ネロウ!」


 真ん中的中、威力問題クリア!


「次は緑、草魔法だな!シーオ!そのまま黄色だ!土魔法!エダフォス!」


 おお、今日すげえ調子いい!!このまま楽勝クリア出来るんじゃねえの!!


「ラスト!!白、風魔法!アネモス!」


 俺の杖から発射されたのは、隙間風みたいな風だった。


「…ああの、これって」


「アウトね」


 的の真ん中から、影のような生物がニョロリと出てくる。あいつは、その的の種類の魔法しか効かない。そして、倒されるまで、ずっと追ってくるんだ。


「いやだあああああああああああああ」



 pm 3:00 おやつのお時間


「坊ちゃん、少しお休みになりませんか?」


 ティーセットを用意してくれたロザリーが、訓練場所まで呼びに来てくれる。


「そうだね、みんなにも声をかけようか」


 ああ、ロザリーの入れた紅茶は本当に美味しいなあ。ほんと


「…いきかえるぅ」


「坊っちゃん、おっさんみたいだな」


 シリルが俺をからかうように言う。みんなに声をかけたのだが、用事があるとかで結局シリルしか来なかった。


「な、なんだと!俺だって疲れるんだからしょうがないだろ。疲労には年齢関係ないんだよ!」


「いやあ、そういうもんかあ?言い方がなあ、おっさんみたいだからなあ」


 ロザリーがおれをかばってくれた。ありがとう、ロザリー!まじで、一瞬焦ったああ。中身おっさんがバレたかと思った。変な汗かいたじゃねえか、シリルのあほ!


「坊っちゃんもお疲れなんですよ。かなりのハードスケジュールですから」


「そういうもんかあ?」


「ええ」


 なんか、この二人最近仲いいよなあ。


 pm 4:00 ジャンのお勉強タイム


「なあ、ジャン。座れるって素晴らしいな」


「ええ、そうですな。さて、前回の続きからですぞ。ページを開けてくださいますかな」


 ジャンの授業ももちろん大変だ。とんでもない量の知識を入れられるし、まるで毎日が受験勉強の様な感じだ。でも、この国やこの世界について知れるのはだいぶ楽しい。


 この世界はやっぱり、俺の知っている世界じゃない。常識も何もかもがまるっきり違う。少し切ない気もするが、まあ楽しいもんだ。



 pm 7:00 食事


 うん、やはり旨い。


 pm 8:00 おっふろー


 この家の風呂はとにかくでかい!あと、此処においてあるシャンプーやらリンスやらはほんとに高そうだ。ジャンいわく、シャンプーやリンスは大衆には広まっていないそうだ。贅沢させてもらってるな。皇太子ばんざーい。


「ちっ、風呂場にまで来んなよ」


 刺客だ。其処らへんにあった剣を投げてやる。

 まあ、皇太子だから命も狙われるんだけどね!!


 pm 9:00 トラップづくり


 夜、主に寝ているときは刺客の数が増えやすいので、部屋中にトラップを仕掛けておく。このトラップの作り方も三人の直伝なので、魔法系トラップだけではないバリエーション豊かなトラップが仕掛けられている。これを突破できるやつは相当な実力者だろうな。


 pm 9:30 就寝


「おやすみ」


 また明日も賑やかな一日になるんだろうなあ。今日の命に、感謝。ふう、おやすみおやすみ。

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