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Descartesの備忘録  作者: Descartes2018
14/28

<マカインにて - 敵か味方か1>

<マカインにて - 敵か味方か1>


『こ、殺す気かー老人を虐めおって』


じじいは三次元レベルで回転する祠のなか、

自らの杖にゴンゴンと頭を叩かれ続けたらしく盛んに毒づいた。


『きゃぁぁぁ、助けてぇぇぇ。おほほほほほ』


キャロラインは、死中にも関わらず嬌声を上げるマオマオを抱えたまま、

類い希なき腕力でつり革を死守。

両脚を巧みに使い、壁や床に身体が激突するのを避けた。


ボクはソラのアシストで超電導の磁場をつくり、

身体を浮遊させ仲間のサポートに廻る。


とまあ、迂闊にも祠に侵入してしまったボクたちは、

職人の壷振りで翻弄されるサイコロの如く、

もみくちゃにされながら強烈な振動に耐えることになった。


『・・・みなさま、たいへんお疲れ様です。

 全員無事到着ということで、道中のお手並はおみごとと申し上げましょう!』


褒めているのかバカにしてるのかはともかく、

もっとまともに事を進められないのか、こいつらは。


祠から見える景色は、今までとそう変わっていないような気もする。

だがアナウンスが<到着>と言っているのを考えると、

ボクたちは今まで居たところから何処かへ連れてこられたらしい。


《ジグ様、祠の周辺に危険は感じられません。

 ただし、正体不明の存在が複数確認されます》


《オーケー、ソラ、ならばまず外に出ようか》


ボクたち4人は、互いに目配せしながら祠の外へ出た。


移動後の建物の中は、今まで居たところとほぼ同じ印象で、

建物の天井はドーム型。

また、出発地点と同じような塗料で極彩色の模様が描かれていた。

ここまで確認して気がついたのだが、

先ほどは照明がなく中が真っ暗であったのに対し、

今居るところは、天井から白色の柔らかい光が降りそそいでおり、

全体が見渡せた。


『どこのどなたかは知らないが、随分手荒い出迎えだな』


近くに居ると思われる存在にも聞こえるように、ボクは声を張った。


『わしゃぁ只では済まさんぞ、土下座されても許さんわ』


怒りがまだ収まらないじじい。


『確かにこの祠の仕掛けで、

 今までかなりの犠牲者が出たかもしれない』


抱えていたマオマオを降ろし、意外に冷静なキャロライン。


『それより、お迎えが来たらしいわよ、セイブルの皆さん』


軽く足を交差させ、

おしゃまなポーズでマオマオが入り口の扉を指さした。


『ギイイイイイイイイイ、ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ』


重厚な扉が開かれ、複数の人影が逆光に浮かび上がった。

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