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鳥居のむこうは別の世界(旧:異世界でヒロインとサバイバル共同生活する話)  作者: ふすまを閉めてく猫。
第3章 力になれることがあるのなら、力になりたいと思う
98/131

98 ローテ




 入浴を済ませ、夜の9時半頃。

 オレ達は東側の正面入口前に結界テントを設置して、順番に見張りに立つことにした。


 本当なら戦力的にムーコだけがこの東側で、オレとナタリが南の畑側で防衛に当たるのが良いのだろう。

 村人の防衛・・チーム(・・・)から、そういう提案もあった。


 だがそれは2つの理由で却下された。

 一つは、「側仕そばづかえたる者、あるじそばを離れたくありません」と、ムーコが反対したから。

 もう一つは、口にこそしなかったが、オレが村人を信用していないからというのが理由だ。


 防衛を頼まれ協力して村を守る村人たちとはいえ、初対面でいきなり信用など出来ない。目の届かない場所で、ムーコ一人を他の村の男たちと夜間防衛になど当たらせられない。これでも年頃の女の子だ。いくら強くても、そういうのはちゃんと弁えなきゃいけないだろう。


 そんなわけで、いま東側の正面入口をオレたち三人が陣取っている。

 まぁ連携の問題もあるし、こっちから来るのがほとんどらしいから、この選択も悪くないだろう。


「じゃあ、とりあえず仮眠と見張りを回そうか」

「一人ずつ仮眠だね」

「ああ」


 見張りは2人体制で、一人ずつ仮眠することにした。

 理由は単純に、未知の黄泉よみがえり相手に夜間一人で見張りなど危険すぎるからだ。二人いれば、なにかあってもすぐに応援を呼べたり、手助けしたりできる。


 まぁ実を言うと、これも村人を信用していないからというのもある。

 どれだけ気のよさそうな人でも、本質が見えるまでは信用しないのがオレ。警戒心が人一倍強く、自分でも『ちょっとな……』と思わなくもないけど、妥協することは出来ないのだ。


 ちなみに『村人の防衛チーム』だが、

 退魔刀たいまとうを持っている農夫が11名。

 退魔矢たいまやという、弓矢ゆみやを扱える狩人が6名。

 ──の、計17名だ。


 武芸経験のある者はおらず、退魔矢たいまやでダメージを負わせた面山賊めんさんぞく1体に対して、5~6人で囲んでどうにか倒せる程度だそうだ。

 多対一だろうと面山賊めんさんぞくを倒せるので、ナタリ単体よりは戦力になる感じだが、面山賊めんさんぞくが2~3体も来たらかなり苦戦するそうなのでちょっと心配だ。


 大の大人なのだからもうちょっと頑張ってほしいと思いもしたが、考えてみればオレもムーコに武芸を教わる前は骸骨がいこつ一体相手に苦戦していたし、ふつうはそうなのだろう。一月くらい退魔師やってて初心というか、はじめの頃の感覚を忘れかけていた。反省である。


 一応、はん編制としては、弓矢2名、退魔刀たいまとう5名の計7名チームが2つ。

 オレとムーコとナタリに、村人の弓矢2名、退魔刀たいまとう1名の混成で1チーム。


 割り当てでは、前者の2チームが南面入口と村の中央の休憩場で交代に見張りをし、後者のオレ達『混成チーム』が東正面入口を守る形だ。


 ちなみに村を案内してくれたヤナギダさんは、オレ達混成チームに属する。彼としても、オレ達3人の実力を知っておきたいのだろう。残りの二人もヤナギダさんの狩人仲間だそうだ。軽く挨拶したが、皆まじめな職人タイプな人たちと見受けられた。ヤナギダさんの配慮だろうか。


 彼らはオレ達から30メートルほど離れた場所で見張りに立ち、同じように3名で交代で休みをとるらしい。なのでこちら東正面防衛は常に2名の休みと、4名で見張りということになる。

 



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