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鳥居のむこうは別の世界(旧:異世界でヒロインとサバイバル共同生活する話)  作者: ふすまを閉めてく猫。
第3章 力になれることがあるのなら、力になりたいと思う
90/131

90 口論ろん




「6体くらいなら倒せたんじゃないのフブにい?」


 腕を組んで、ナタリが問いつめてくる。

 あれから20分。面山賊は意外にも早く立ち去った。


「無理だよ」

「フブにい。前にムーコねえ守るために10体以上倒したんでしょ?」

「そうだけど……」


 あの時は捨て身だったからだ。

 肉を斬らせて骨を断つ。

 それくらいの覚悟で、怪我を代償に戦ったからこそ出来たのだ。


 まともに──怪我をせずに何体も倒すなんて、とても出来ない。


「なら、戦って倒せないこともなかったよね」

「テントに逃げ込まずに戦えと!?」

「そう!」

「お前が身体拭いてるだけで?」

「拭いてるだけじゃない! 裸だった! 入ってくるならくるで、一言ひとこと言えたでしょ!?」

「いやそれは……」


 言ったハズだが……。

 でもパニくっていてよく覚えていない。

 ていうか、元はと言えばナタリのアホのせいで警戒がゆるんだせいだ。

 しっかり警戒してれば、もっと早く気づけて余裕もあったかも知れない。


「あたしのせいにするの!?」

「いや、ナタリのせいとかじゃなくてだな……」


 っていうか、口に出してないのに、なんでこいつオレの考えがわかるんだ!?

 思考を読まれてる!? ナタリのくせに……っ。


 オレ達がみにくく言い争っていると、ムーコが仲裁ちゅうさいに入ってきた。


「まぁまぁ、良いではありませんかナタリちゃん」

「ええっ!?」

「フブキくん、ですよ?」

「…………だから!? ちっとも良くないよっ」

「そうですか?」

「ムーコねえは見られてないからそう言えるんだよっ」

「私は別に、フブキくんに見られても良いですよ」

「ええっ!?」

「ええっ!?」


 オレとナタリの叫びがダブる。


「なに驚いてんのフブにい


 ぎろっとにらんでくるナタリ。


「いや……」

「ナタリちゃん。殿方とのがたと共に居れば、こういうこともあります。故意こいではないので許してあげてください」

「むぅ……」

「本当に故意でないなら……まぁ仕方ないけど…………本当かな」


 ナタリがジロっと疑いの目を向けてくる。


「む。ていうか、お前がオレをのぞいてないでさっさと身体を拭いていればこうはならなかったんじゃ……」

「そうですね。一理いちりあると思いますよナタリちゃん」

「ええっ!」

「お互い様、ということでどうでしょう?」

「割に合わないよムーコねえ!」

「なにを!」

「なによ!」


 みにくい口論は続いた。


   ◇


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