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鳥居のむこうは別の世界(旧:異世界でヒロインとサバイバル共同生活する話)  作者: ふすまを閉めてく猫。
第3章 力になれることがあるのなら、力になりたいと思う
87/131

87 遭遇




「フブキくん、めん山賊さんぞくです」

「えっ」


 ムーコの視線の先を見ると、400メートルほど向こうからこちらに走ってくる者達がいる。

 ボロボロの着物に、白いお面。

 面山賊だ。それが── 


「3体か」

「はい」

「ナタリ。テントに入ってろ」


 オレはすぐに結界けっかいテントを広げ設置する。


「顔出すなよ」

「う、うん! 気をつけてね」


 そう言ってテントに逃げ込むナタリ。

 ナタリに面山賊は荷が重い。

 っていうか、オレもギリなんとか戦えるってレベルだ。

 出来ればごめんこうむりたい。


「結界テントの性能せいのうを試す、良い機会ですね」


 ムーコが落ち着いて言った。


「ん? あ、そうか。……じゃあテントより下がっとくか?」


 黄泉よみがえり相手に結界テントは『絶対』らしいが、オレ達はまだ一度も実践で試したことがない。


「はい。一度様子を見てみましょう」


 そう答えて、ムーコはテントより少し後方に移動する。


「ナタリ聞こえたな!? テントの性能を試すからな!」


 オレもテントの中にいるナタリに伝えて、後方に下がる。


「ええっ!? あ、あたし中にいるんだけど!?」

「いなきゃ試す意味ないだろ! 大丈夫! 何かあればすぐ助ける!」

「ま、マジ……!? 信じらんないっ。あたしオトリ!?」

「そんな感じだ!」

「そんな感じだじゃねーっ!」


 ナタリの叫びが聞こえるが、わりと安全を確保した上でテント性能を試せるチャンスなのだ。いざという時、結界テントが頼れるかどうか、確認しておく必要があるのだ。

 …………。


 でも、3体は必要ないか。

 ナタリにもしもの事があるといかん。


「ムーコ、やっぱテント試すなら1体で充分だ。先に2体やろう」

「それもそうですね……。了解ですっ」


 そう応えるや、ムーコはすぐ前へ飛び出し駆けていく。オレもそれにつづく。

 見れば、およそテント前方10メートル地点で、駆けてきためん山賊さんぞくとぶつかる感じだ。


 最初はなたを持った面山賊。すぐ後ろに刀持かたなもち。

 そして40メートルほど遅れて、ゴツい大斧おおおのを持った面山賊って感じだ。


 ムーコが鉈持なたもちと接触する!



 ──ズバンッ!



 出会い頭の一振ひとふりで、ムーコがそいつをせる!

 そして返す薙刀なぎなたで──



 ──ズバン……ッ!



 2体目の刀持かたなもちも地に伏した。

 すげぇ……。

 ムーコがオレの横に戻る。


「これで良いですかっ?」

「あ、ああ……」


 オレはなんにもしてないけど、とりあえずこれで残り1体。かなり安全にテント性能を試せる!

 すぐにオレ達は、またテント後方に下がる。

 なにかあっても、すぐナタリを助けられる距離だ。


「ナタリ! 残り1体にした! 一応、武器ぶき構えてテントの奥に!」

「もうそうしてるよ!」


 ナタリが返答した直後、斧持おのもちがテント前に!

 ────が、


 そいつはテントをスルーして、オレとムーコのところに向かって来た!

 テント内に人がいるって、気づいてないのか!?

 これじゃ性能が試せない!


 大斧おおおの持った面山賊は、オレに襲いかかってきた。

 くそっ。

 オレはそいつを引き連れて逃げる。

 そして、くるっと周りテントの方へ──


「ナタリ! 顔出してテントの中にいるってアピールしてくれ!」

「ええっ!?」

「これじゃテントが役立つかわからない!」

「本気!? うー、わかったわよ!」


 ナタリがテントから顔を出す。


面山賊めんさんぞくこっちだこらぁー!!!!」


 叫ぶナタリ。

 なんかヤケクソだった。


 だがオレを追いかけていた面山賊が、がばっとナタリの方を振り返る。

 まるで、顔を出すまで気づかなかったような反応。

 すぐに面山賊はナタリへ襲いかかった。


「ひぃっ」


 ナタリがびびってテントのなかへ引っ込む。



 ──グィン!



 面山賊の振り下ろした斧がテントに弾かれた!

 おお! すげぇ!

 あんな大斧を弾くなら大丈夫そうだ。

 奴はさらに2~3回(おの)を振るって無駄と判ると、またオレを狙ってきた。


 だが、そこをすかさずムーコが一閃いっせん

 斧持おのもち面山賊は一度ぐらりとゆれ、そのまま地に伏した。


 無事……実験をすることが出来た。



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