52 選択の2
周囲を確認する。
他に骸骨はいない。
ゆっくり息を休める。
よし……。
武芸経験者っぽい骸骨を……『槍持ち骸骨』を……倒せたっ!
危なかった……。
マジで死ぬかと思った。ていうかほぼ死んでた。
ガチで九死に一生。
まさかのホテイ袋……。
奴の長い槍を目前にして、ふと、テント売りに言われ、ナタリとムーコがホテイ袋に薙刀を入れて試してたのを思い出したのだ。
戦いのなかで役に立つなんて、思いもしなかった。
そして──『背負い投げ』。
まじめに体育の授業を受けておいて良かった。
まさか実戦で使うことになるとは……。
しばし待つと骸骨が消えた。
『黒い骨』と『あちこち痛んでる鎧』、そして『綺麗な槍』が残る。
鎧はきっと駄目だな……。
換金所に持って行くなら『黒い骨』と『綺麗な槍』だ。
オレはその2つを拾う。
これからどうする?
これを換金すれば、目標金額に届くだろうか?
テントを後にしてからおそらく2時間半。
換金所と森の移動に、片道10分かかる。
この『綺麗な槍』にそこそこの値がつけば、『発熱うどん』が買える。
だがもし値がつかなかったら、またここへ戻ってこなければいけなくなる。
すると往復に20分、余分にかかることに……。
いや、足の怪我が痛くてろくに走れそうにない。それ以上にかかる。
……どうする?
念のため、もう1~2体狩ってから換金所に行くか?
だが、骸骨を見つけるのにも時間がかかる。
あれだけ冷えてた二人だ。のんびりしてられない。
決めなければ……。
投石とロープを使って倒した2体組の骸骨。こいつらが合計400ポウ。
次に今倒した『強かった槍持ち骸骨』。
換金所のおねーさんは、強い骸骨なら1000や2000ポウになると言っていた。こいつなら結構いくかも……。
でも一応低く見積もって、500……いや、400ポウだ。だから合計800ポウ。
そして最後に、そいつが持っていたこの『綺麗な槍』……。こういう戦利品は具体的にいくらになるか聞いてなかったが、これだけ状態の良い刃物だ。それなりにはいくだろ? ふつうに考えても1000ポウ以上はいくと思う。うん。1000だ。
つまり合計1800ポウ。
だとしたら『発熱うどん(700ポウ)』が、2杯は買える。
買えると思う……。
オレは槍を観察する。
…………うん。いままで見てきたボロ刀とは違って状態がいい。
きっと値がつく!
よし、換金だ!




