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鳥居のむこうは別の世界(旧:異世界でヒロインとサバイバル共同生活する話)  作者: ふすまを閉めてく猫。
第3章 力になれることがあるのなら、力になりたいと思う
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117 地厄の脅威




「うわっ」


 いや、オレ達にではない。オレ達の進む先に炎の壁が出来た!

 めらめらと燃えさかる大きな炎の壁。

 熱い。これでは逃げられない……っ!


 奴を見るとニタァっとわらった。

 アイツ……! 知能があるのか!?

 鬼はまた、倒れている山賊達を掴み喰らいだす。


「しまった。カバンが……」


 見れば、メイのカバンは炎に阻まれてとれない。

 これでは治癒符ちゆふがとれない!

 どうすれば……っ! 


「これを」


 ムーコがオレに治癒符ちゆふを手渡す。

 彼女の持っていた治癒符だ。

 そして、ナタリと子供が入ったビー玉のような結界宝石けっかいほうせきも。


「怪我が回復次第、烈風れっぷうで炎の壁を開けて逃げましょう」

「ムーコ……わかった」


 オレは、ナタリと子供が入ったビー玉をズボンのポケットにいれる。

 そしてすぐにメイと治癒符を分け、骨折した足にそれを貼っていく。

 裂傷などの怪我はすぐに塞がるが、骨折や捻挫などの治癒には数分から数十分かかる。

 早く治ればいいが……。


 

 ──『ハァァァァ……』



 鬼がわらう。

 倒れているすべての山賊を喰らったようだ。

 こちらに顔を向ける。


「なるべく時間を稼ぎます。動けるようになったら合図をお願いしますっ」


 ムーコが薙刀を手に、緊張した面もちで言う。


「わかった……っ」


 危険だが他に方法がない。

 でも……くそっ、やばすぎる。

 ムーコは時間・・()()と言った。倒すではなく、時間を稼ぐ──と。

 それほどに──やばい敵なんだ……っ!


 

 ──すぅぅぅぅ……。



 2つあたまの一方、二本角にほんづのあたまの方が息を吸い込む。そして──



 ──ブォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!



 先ほどの炎が、オレ達に向かって吐かれた!


「……っ! 烈風れっぷうり!」



 ──ズバンッ! ブファァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!



 強力な烈風が炎を切り裂き、オレ達を守る。

 そして、ムーコがつっこむ!


「はぁぁああああああああああ!」


 奴に接近するムーコ!

 そこへ、頭上から再度()かれる炎のブレス!



 ──ブォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!



烈風れっぷうり!」



 ──ズバンッ! ブファァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!



 烈風で火炎を切り裂き、奴の右側へと回り込むムーコ。

 大きな拳がムーコを捕らえようと迫る!

 が、



 ──ズバンッ!



 薙刀でそれを払い、かわし、転がり、奴の背後へと回るムーコ。

 奴はムーコを見失った! 上手い!


「はぁあああああ!!」



 ──ズバン! ズババババババッ!!



 ムーコの連撃か! 鬼の背後をぶった斬る音が聞こえる!

 まき散らされる黒煙。

 狼狽うろたえる2つあたまの鬼。


 これは……勝てる!?

 一瞬期待した直後、



 ()地面・・()()ついて(・・・)ぐる(・・)()()身体・・()した(・・)



 回れるのかよ……っ!

 くっ……やばい!

 ムーコは奴の目の前!

 すぐに左へと回避するムーコ。だが──



 ──ブォン!!



 奴の手のひらがムーコを払いとばす!

 空高くふっとばされるムーコ!


「ムーコ!」

「──っ!」


 だが、彼女は空中でくるりと身体を回転させ、地面へ向けて小さく烈風れっぷうり。



 ──ブワッ!! 



 跳ね返るかぜで勢いを殺し、綺麗に着地する。

 ……すごい。


「ムーコ! 怪我はないか!?」


 尋ねるオレに「はい! 問題ありません!」とすぐ応えるムーコ。

 良かった……。

 ていうか、あの状況で鬼の攻撃をガードしきったのか?


 大型・・トラック(・・・・)すら(・・)()ばしそう(・・・・)()あの(・・)威力・・()……っ!?


「すごいな、あの……」


 メイが驚く。

 彼から見ても、ムーコの武芸はすごいようだ。


「もし……万が一倒せるというのなら、奴の急所はつのだ。3本を同時に折れば倒せる」

「えっ、そうなの!?」

「ああ、あのつのからちからが流れ出ている。あれが急所だ」


 マジか……。

 そんなんオレには全然わからないが……。


「ムーコ! つのが急所だって! 復元ふくげんする前に3本折れば倒せるらしい!」

「……! 了解です!」

「でも無理すんな! 逃げる方優先で!」

「はいっ!」


 あと数分で動けるはず。

 そうすればこんなトコとはおさらばだ。



 瞬間、鬼が雄叫おたけびをあげた。



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