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鳥居のむこうは別の世界(旧:異世界でヒロインとサバイバル共同生活する話)  作者: ふすまを閉めてく猫。
第3章 力になれることがあるのなら、力になりたいと思う
101/131

101 防衛戦という名の訓練




 ──バキン! グシャメキ! ドグシャ!



 オレは骸骨がいこつをぶった斬って、頭蓋骨を踏みつぶす。

 あれから5分くらい経っただろうか。

 もうすでに10体は倒したのだが、骸骨がいこつが尽きない。 

 のろのろとした動きで、森からどんどんやってくる。


「おぉ……、ホント良い訓練になるな」

「そうだねっ!」


 ナタリが金剛杖こんごうじょうを振って、軽やかに骸骨がいこつを粉砕する。なかなか洗練された動きだ。

 やるな、ナタリの奴。

 見れば村人さんも、問題なく骸骨がいこつを倒している。


 うん……。見張りだけでも退屈だし、骸骨程度がこうしてたまに来るくらいが調度いい。

 引き続き、目の前に来る骸骨がいこつを討伐する。



 ──バキン! グシャメキ! ドグシャ!!


 

 これで11体達成となる。 


「うぉ!?」


 村人さんの狼狽える声に振り返ると、彼の前に変な骸骨がいこつがいた。

 ()何本・・もある(・・・)骸骨がいこつ

 そしてその全てに、『骸骨刀がいこつとう』が握られている。


 な、なんだあいつは!?


「うわぁ!」



 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!



 高速で振るわれる沢山の骸骨刀がいこつとうに、村人さんの退魔刀たいまとうが弾き飛ばされる。

 そして尻餅をつく村人さん。

 ──やばい!


 オレは村人さんの落とした退魔刀たいまとうを拾い、彼と変な骸骨がいこつの間に割って入る。

 目の前の骸骨がいこつは、どす暗いもやのようなものをまとっていた。


 これは瘴気しょうきか!?

 奴の目がこちらをとらえ、妖しく光る。

 怖ぇ……。

 なんだこいつは……っ。


 オレは二本の退魔刀たいまとうを構え、間合いをとる。

 腕が全部で6本。

 阿修羅像あしゅらぞうみたいな奴だ。阿修羅骸骨あしゅらがいこつ


「フブにいっ! ムーコねえ起こしてくる!」


 ナタリがそう言って、すぐテントに向かう。

 その際に村人に金剛杖こんごうじょうを渡して行った。

 ナイスだナタリ。

 骸骨がいこつとは言え、未知の黄泉よみがえり。

 ムーコ・ヘルプ・ミーだ。


 オレはゆっくり迫ってくる目の前の骸骨がいこつ相手に、左へ左へと間合いをとる。正面から戦いたくない。時間を稼ぐのだ。 

 だが村人が逃げない。彼は尻餅をついたままだった。


 ちょ。腰を抜かしたのか!?

 再度、あわてて間に入る。



 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!



「く……っ」


 高速で振られる6本の骸骨刀がいこつとう

 なんとか弾き、距離をとる。

 強いっ!


 村人さんの退魔刀たいまとうを借りて良かった。

 1本じゃ防げないっ。

 だが……これでオレが奴を引きつけておけば村人は安全だ。

 あとはムーコが来てくれるはずっ。


「……えっ」


 しかし想定とは違い、奴は腰を抜かした村人へ向かう。

 こいつ……完全に村人をターゲットにしてやがる。

 ほかの骸骨がいこつと違って知性があるのか!?


「くっ」


 オレはまた二者の間に入る。

 村人を守らねば……っ!



 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!



「く……っ」


 再度、骸骨がいこつの連撃を受ける。

 どうにか弾くことが出来たが──

 やばい!

 反撃が出来ない!


 周囲には、じわりじわりと他の骸骨がいこつたちが集まってくる。

 こ、これはちょっとマズイかも……!

 雑魚骸骨達とはいえ、何十体にも包囲されると厳しい。

 なかには槍を持っている奴もいて面倒そうだ。



 ──ブゥゥゥン。



 目の前の骸骨がいこつ──阿修羅骸骨あしゅらがいこつの目が、また妖しく光った。

 すると周りの骸骨がいこつ達の動きが変わり、明らかにオレ達の周囲を取り囲むように移動しだす。


 なんだこいつ!

 他の骸骨がいこつに指示をだしたのか!?



 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!



「ぐ……っ!」


 どうにかまた連撃を受け止め弾く。

 が、すぐにまた間合いを詰めてくる阿修羅骸骨あしゅらがいこつ。逃げ場がない。



 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!

 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!

 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!



「……っ」


 完全にりに来ている……っ!

 奴の攻撃が重くなり、間合いも取れなくなってきた。

 どんどん距離を詰められる……っ! やばい!!


「フブキくんっ! 無事ですか!?」


 ムーコが来た! ムーコが来た!

 だが答えている余裕はない!



 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!

 ──ズギャギャギャギャギャンッ!!!!!

 ──ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ!!!!!



 殺るか、殺られるか!


「うぉぉぉぉおおおお!!!!!!!」



 ──ズバン!



 奴の手首の骨をぶった斬る!

 そして畳みかける!


「オラァッ!!!!!」


 ズババババン!

 手首をぶった斬ってぶった斬ってぶった斬る! そして──!


 足っ! 胴体っ! 頭蓋骨ずがいこつッ!

 ──と、流れるように3連撃!

 よし……っ!


「どうにか倒せた……っ!」

「はぁああああああ! ──烈風れっぷうり!」



 ズバァン! ──ズブァァァァアアアアアアアアアアアア!!!!



 ムーコの烈風れっぷう薙刀なぎなたによる付与効果、強力な烈風れっぷうが周囲の骸骨がいこつたちを蹴散らす!

 それをすかさず、村人から金剛杖こんごうじょうを返してもらったナタリが破壊していく。



 ──ズバン!! バキッ!! グシャメキ! ドグシャ!!



 あっという間に、十数体の骸骨がいこつ達も殲滅せんめつさせられた。

 助かった……。



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