3章ー4「矢」
遅くなってすみません。少年編がクライマックスに近いので構想を練るのに時間がかかりました
天使はどこからともなく神に導かれて誕生する。しかし、天使にはある一定の派閥が存在し派閥は4つに分かれるとされている。一つがガヴリエル派。現在の上級天使の大部分を占めているのがこの派閥である。なぜならばこの派閥から生まれる天使の能力は人間に感知されやすいものが多く、比較的簡単に階級が上がってゆく。
そして2つ目の派閥はミカエル派。ミカエル派から生まれる天使は戦闘力が高く能力も戦闘に特化していることが多い。3つ目がウリエル派。主に炎系の能力が多い。
「もしかして、私はミカエル派から生まれた天使?」
尻もちついたガヴリエルに追撃をしかけながらあんは問う
ガキィッン
ガヴリエルは持ち前の怪力であんを剣ごと薙ぎ払う
「いいえ、違う。派閥はもう一つ存在するの・・・。そう絶滅したはずの派閥・・・ラファエル派」
「ラファエル派?」
「ええ。今は天使最大の敵である悪魔よ。ラファエル派の天使の能力は全く共通性がないの。でも性格には共通するものがある・・・
いつの時代も・・・ラファエル派の天使は自分が正しいと思い込むのよ‼
そしてあなた達ラファエル派のせいでどれだけこの世界に混沌が訪れたか歴史で習ったでしょ?あん!
だから、私達天使はあなたの派閥を滅ぼしたのよ!」
しばらくの沈黙が生じる
「あん?」
手の止まったあんをみて龍一は問いかける
「・・・。私が間違っていると思っているだけで・・・本当は世界はこれで正しいのかな?
私が・・・私の考えが・・・間違ってたのかな・・・?」
カランッ
あんは「覚悟の剣」を地面に落とす
「そう・・・それでいいの。じっとしてて。今楽にしてあげる。」
ガヴリエルは剣をあんの首元に突きつける
「あん!?どうしたんだよ急に?歴史なんて関係ねぇだろ?
おい!?嘘だろ?どうして急に・・・」
龍一はあんの肩を揺さぶる
「もういいんだ龍一・・・。全部私たちが間違っていたんだよ・・・。
一緒に処刑されよ?もう楽になろうよ龍一・・・」
あんは龍一に涙を流し微笑む。
「こんなのおかしいよ!?
さっきまで戦う気満々だったのに・・・
「幸せ平等の定理」をぶっ壊すんじゃなかったのかよ!!」
よく見るとあんの腕には1本の矢が刺さっていた。
「あ・・・まさか・・・」
「気づくのが遅い。あんが話に聞き入っている隙に刺させてもらったよ。私の能力は「感情操作」。この能力で何人もの人間の恋を救ってきた。」
「きたねぇ・・・
でもな・・・人間だって負けちゃいないんだぜ!」
ドガッ
突然龍一はガヴリエルに蹴りをかましあんを抱きかかえてガヴリエルの正面を向いたまま後ろにバックステップ、そして・・・
ッス・・・
あんの腕に刺さった矢を握りぬこうとする!
「させるかぁ!」
ガヴリエルも負けじと龍一に飛び掛かるが・・・
ドンッ
なんと友子がガヴリエルに突進してガブリエルはよろける
「やめて!龍一をいじめないで!天使だったら人間の気持ちを大切にしてよ!」
「こいつ・・・」
ガヴリエルは絡みついてくる友子に矢をさそうとするが
バキッ
さっきまで後ろに退避していたはずの龍一がガヴリエルの間近にせまっていて矢を持っている腕ごと蹴り飛ばす
「俺はお前が戻って来るって信じている!
だから、こいつに止めをさしてくれあん!」
龍一が叫ぶ
「無駄だよ、バカ野郎!」
ブン
ガヴリエルは龍一に向かって「覚悟の剣」を振る
「うおおおおおっ?」
友子が絡みついて邪魔したお陰で剣の軌道がズレ、覚悟の剣は龍一の頬をかすめた
「あん!もうお前を縛る矢はない!お前は自分の意志で正しいと思うことを信じるんだああああああ」
あんは龍一の呼びかけに答えずこちらの様子をぼおっと眺めているだけだった




