王都到着
フォールトタウンを出てから半日がたった。王都まで結構あると聞いていたが本当に長い。それに村の外はモンスターだらけときた。ここまでにもう軽く三十体は倒している。一ヶ月の間に基本魔法のプチシリーズの一個上の段階の魔法は覚えることができたから、モンスターも倒すことができた。
「サリアに感謝だな。プチだけだと死んでたぞこれ」
いくら修行をしてもモンスターはやっぱり強い。数発で倒せる奴もいれば、倒せずに逃げなければならない敵もいる。こいつら相手に圧倒していたガルドはやはり凄い。
「このスピードじゃ予定より遅くなりそうだ。少しとばすか! 」
「やっと夜か。一日だけで結構しんどいな」
あたりに響くのは火が木を焼いていく音のみ。のはずだ。
「なんだ?さっきから少し周りがうるさいな。モンスターか! 」
「グギャァァァ」
「くそ!ゴブリンか。囲まれてるな」
ヤマトは魔法をひたすらに打つ。だが数が多い。一向に減らない。
「くそ。全体魔法はまだ覚えてないし、合体魔法も使えない。どうやって倒す? 」
魔法を打ち続けるのもエネルギー不足で倒れかねない。この戦いももうすぐ終わらせなければならない。
「くそ!修行では成功してないけど全体魔法使うか?いや失敗すれば倒れる。どうすれば……」
「グギャァァァ」
「うわっ!?後ろからくそ!離れろ!やめろぉぉ!」
そこでヤマトは気を失った。
朝日が眩しくてヤマトは起き上がる。
「あれ?俺はあの時死んだんじゃないのか?」
周りを見る。ヤマトを吐き気が襲った。周りには大量のゴブリンの死体。そして自分には傷が一つもない。
「何があったんだ?誰が倒した?」
そこでヤマトはもう一日だった事に気づく。
「やばい!考えるのはあとだ。出発しないと遅れちまう」
ヤマトはそこから王都までモンスターに襲われる事なく進んだ。
「ここが王都か。あの村と比べるとやっぱり綺麗ででかいな」
サリアに教えてもらった範囲では、この世界は五つの国に分かれておりそれぞれ王が治めているらしい。今ヤマトがいる国がコルスト王国。この王国は五つの中で二番目に大きい国のようだ。
「魔法学校にとりあえず行かなくちゃいけないな」
魔法学校は王都の中心部にある大きな建物だとサリアに教えてもらった。
移動を始めてから十分たった位で魔法学
校に着いた。
「ここか魔法学校は。結構でかいな。日本で言ったら東京ドーム二個分はあるぞ」
とりあえずヤマトは校内に入った。中は小学校みたいだった。長い廊下に沢山の教室。保健室まである。
「貴方誰ですか?」
後ろから声をかけられビクッとなったが平然を保ちつつ答えた。
「明日から入学する事になっている蒼井ヤマトです。あの、責任者の方はどちらに?」
「理事長室まで案内します」
そう言って彼女は案内してくれた。
トントン
「失礼します。明日から入学となる蒼井ヤマト様がお見えになりましたのでご案内しました」
「ありがとう。ヤマト君中に入りたまえ」
中からしゃがれた声が聞こえてきたので中に入る事にした。
「明日から入学する事になった蒼井ヤマトです。よろしくお願いします 」
「君が属性を二つ持っているヤマト君か。サリアから話は聞いているよ。サリアは私の孫なんだ」
「そうなんですか!?サリアにはとてもお世話になって感謝しております」
「そうかいそうかい。とりあえず入学手続きは終わっておる。学校の説明をしたら今日は帰ってもいいぞ」
「はい」
それから三十分ほど学校の説明を受けた。
「それでは明日から頑張りたまえ」
「はい!明日からよろしくお願いします」
挨拶を終えた俺はこれからの生活に胸を躍らせながら、明日からの学園生活に期待した。
投稿が遅れました。
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