決意の戦い
ガルドが魔法学校に誘ったのには、二つわけがあるのだ。
一つは二つの属性を持つヤマトをもっと育てたい。
もう一つは王国に報告をし、フォールトタウンを守らせる魔法使いにしたかったのだ。
ガルドはもう一度ヤマトに問う。
「ヤマト、魔法学校に行こう」
ヤマトは考え込んだ。サリアは黙って見守っている。
そんな所に村人が一人走ってきた。
「大変だ! 大変だ! モンスターが攻めてきたぞ! 」
「なに!? それは本当か? 」
ガルドがとても焦った声で聞き返す。サリアはもう走る準備をしていた。
「すまないヤマト話は後だ。いや待て、ヤマトも来てくれ。君は魔法が使える。ゴブリンとかの雑魚を片付けてくれ」
ヤマトは頷く。
「ありがとうヤマト。よし行くぞ」
ヤマトは驚愕していた。モンスターその量百五十体。それに対してヤマト陣営は三人だ。それなのにこちらが押している。理由はガルドがとてつもなく強い。一人で軽く五十体は倒している。それに比べてヤマトとサリアは一人で十体程度だ。
「ガルドの奴すげーな。こんなに強いなら言ってくれればいいのに」
「ガルドは昔から自分の魔法のこと嫌ってたから」
嫌う?こんなに強いのにか?ガルドお前は何なんだよ。強いなんて誇れることじゃねーか。僕なんかそんな力全然ないのに。ふざけんなよ。
「よしここら一帯は片付いた。お疲れ様ヤマト、サリア」
礼を言ってきたガルドにヤマトが問う。
「ガルド……サリアに聞いた。お前自分の力嫌いなんだってな。 何でだよ。誇れる力じゃねーか」
「ちょっ!ヤマト君やめて! 」
サリアが止めに入る。だかヤマトはやめない。
「答えろよ。ガルド!! 」
ガルドは静かに答えた。
「ヤマト、君が何でそんなに怒っているのかはわからない。でもこの力はダメなんだ。わけはまだ話せない。君がヤマトが魔法についてもっと知ることができたらその時は話すよ 」
その後はしばらく沈黙が続いた
「ギルドに戻ろう」
ガルドがそう切り出したその時だった。
「グオォォォォォォ」
もの凄い声が村に響いた。
「何の声だ? 」
サリアが怯えたように答える
「ファイア…ドラゴン… 」
ドラゴンその単語をヤマトがもう一度声にする。
「ヤマトこいつがこの村を壊した元凶だ」
村を壊した元凶。このドラゴンがか!? なのにあの被害で済んでるってことはそんなに強くないのか?いやでもサリアのこの怯えようはなんだ?
そんなことを考えていたらガルドが指示を出した。
「ここは抑えておく頼むから村の人を安全な場所まで避難させてくれ」
ガルドが真剣な目で訴える。だがサリアが反論する。
「やめて!! ガルドが死んじゃう……この前だってギリギリだったのよ!回復魔法がないのに勝てるわけがない! 」
「でも……」
ヤマトは意を決したような態度で二人に話す。
「僕が残る。ガルドと一緒に戦う」
ガルドがすぐに答えた。
「無理だ。死んでしまうやめてくれ」
「いやだ!ガルドにさっきのわけを聞くまでは死なせないし死なない」
ヤマトは本気だった。ガルドは少し考えた後に分かったとだけ言った。
「ごめんなサリア。僕は残る。村の人の誘導お願い」
「分かった。二人とも死なないでよ」
『おぅ!! 』
二人は頷き、サリアは走り出す。
一話からコメントくれてる人ありがとう!
村の復興決意は多分次かその次くらいになりそうかな〜。
コメントや評価、レビューまでして貰えたら嬉しいです。