思わぬ再会そして収穫
サリアに村の紹介をしてもらって一言で言えば、やはりひどい。綺麗な建物と言えばギルドと雑貨屋ぐらいだった。
「ひどいでしょこの村。つい最近ねぇ
モンスターが攻めて来たの。この村で戦えるのは、私とガルドぐらいなの」
「モンスター? 」
疑問に思ってしまうのも無理はない。なんせ日本じゃあまり聞かない単語だ。
「そうモンスター。見たことはあるでしょ。ゴブリンとかワームとかいるじゃない。大きいので言えばヒドラ。これは凶暴ね」
ゲームの世界かよ!? とかのツッコミは心の中にしまっておいた。それにもう一つ疑問がある。
「村一つ壊すようなモンスターをどーやって倒したんだ? 」
「魔法。もしかして見たことないの? 」
見たことないも何もそんなのがあるわけがない。いや、無いで終わらすよりも見てみたほうがいいのかもしれないな。
「あぁ見たことないな。見せてみてくれよ」
そう言うとサリアは右手を前に差し出した。
「プチファイア」
そう言った彼女の手には小さな炎が三つ出て来た。
「うぉ!? すげぇなこれどーなったんだ? 」
「体の中にあるエネルギーを使って出すの。あと体力もいるわ」
それなら僕も出せるかもしれないと思ったがやり方がわからん。さっぱりだ。エネルギーとかどーやったらだせんだよ。
「なぁエネルギーってなんだ? 」
「エネルギーって言うのはみんなの体の中にあるの。普段は心臓の近くにあるって言われてて、魔法を使うときだけこれを出せるの。あとエネルギーにはそれぞれ属性があって主に火と水と風と土があるの」
そんな話をしていたら、馬に乗った青年が走って来た。
「やぁ。半日ぶりだねヤマト」
その声の主は僕をこの村にまで案内してくれたガルドだった。
「あぁガルドか。その節はありがとう」
「いやいや困った時はお互い様だよ」
そんなやりとりをしていたら横で涙ぐんでるサリアがいた。
「ガルド〜。ガルドだガルドがいる。」
「ただいまサリア。顔を見られなくてすまなかった。この村の近くに大型のモンスターが出てね。それを討伐しに言っていたんだ」
だいたいの経緯はこんなものだった。
一週間ほど前に無断で村をガルドが出ておりサリアがとても心配していたと言うのだ。そしてそのガルドは大型のモンスターサイクロプスを討伐しに行っていたらしい。
「すいません。感動の再会中で悪いんだが聞きたいことがあるんだ。魔法ってどうやって出すんだ」
サリアがハッとした顔でこっちを向いた。
「そーでしたそーでした。でも私よりガルドに聞いたほうがいいですよ」
僕はガルドの方に向き直ってもう一度きいた。
「すまないガルド。頼ってばっかりで申し訳ないんだが僕に魔法を教えてくれ」
ガルドはすぐに笑顔で、
「わかった。少し難しいと思うけどなるべくわかりやすく教えるよ」
「ありがとう! 」
僕は思わず叫んで返事をしてしまった。
二話目投稿です!これからも毎日投稿を心がけていくので、よろしくお願いします!!