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遠く霞がかった記憶
ある病院で僕はこの世界に生を受けた
十月十日の旅を経て、光に包まれた。
親はもちろん、親戚に囲まれる中、泣き声を聞いた人はまだいなかった。
僕は産まれてすぐに上げるはずの泣き声を上げず、母に抱かれる前にケースのような医療機器の中に入れられてしまった。
だから、僕が初めて泣いた時はみんな一斉に喜んだらしい。その後、母を最初に順番に抱っこし合ったみたいなんだ。ははっ!その時に皆が自分にそっくりだって思ったんだってさ!
なんか照れるね、そんな話をきいていると。
そんなこんなで、
寒い冬の、雪の積もった朝に僕は生まれた。