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第一章 新しい家族⑤

リアル多忙で更新が二ヶ月も空いてしまいまして、大変申し訳ありませんでした。

これからもよろしくお願いします。

我がクラスに転入してきた転校生は…


肩甲骨まで延びている炎のような紅髪。

モデルのようなスタイル

そこから導き出される答えは…


昨日兄妹になったばかりの四宮火穂その人だった。


「始めまして。今日からこのクラスでお世話になる四宮火穂です。

よろしくお願いします。」


紅髪が流れるように落ち、お辞儀をする火穂。

途端にざわつき始めるクラス。

「おい、すげぇ美人じゃないか…」

「四宮…?」

「四宮ってさ…」

「なんだババァじゃないか」

「おいコラ夜月、どういうことだコラ。」


すでに気づいている奴と気づきかけてる奴。

や、やべぇ冷や汗が止まんねぇ!

あとロリコン。お前後で火穂に焼き殺されるぞ…


そんなことより!


「おい火穂!ちょっとこい!」

「…!?なんであんた…むぐっ!?」


ぽかんとするクラスメイトを放置し口を素早く抑えて教室外に火穂を拉致する


☆○□◇□○☆


「なんでお前この学校に居るんだよ!?」

「なんでって…あんたがここに居るなんて思いもしなかったし…

小中高一貫性の学校ここしか無かったし…」


確かに火穂達五姉妹は異端審問官とやらに狙われてるって真弥さんも言ってたけども!


「だからと言って全員同じ学校に転入って過保護過ぎやしないか!?」

「それほど異端審問官は危険な連中なのよ!」


…え?

火穂、異端審問官を知ってる?


「つかぬ事を聞くが、異端審問官を知ってるのか?」

「当たり前でしょ!私達魔女を処刑するためにいる存在…

昔から5人は一緒に居なさいってお母さんからも教えられてた…」


昔から真弥さんに教えられていたのか…


「過去に何回か異端審問官に襲われた事もあったけど、お母さんが上手く回避してくれて一回も私達が傷を負うことは無かった。

だけどお母さんが不在の今、妹達を護れるのは長女のあたしだけ。」

「おい、それは違うぞ。」


少し火穂の言い草にカチンと来たので言い返す。


「俺も、だ。」

そういって真弥さんに託された鍵。"魔女(ウィッチ)鍵杖(・マスターキー)"を取り出す。

「"魔女(ウィッチ)鍵杖(・マスターキー)"…

なんであんたが…?」


火穂が呆然として聞いてくる


「真弥さんが家を空けるとき、俺に託してくれたんだ。

これで5人を護ってくれってな。」


俺は笑みを浮かべて冗談っぽく言い放った。まだ水希以外の四人は詳しいことは知らないからな。

火穂は少しの間呆然とした後、涙まじりの笑顔を浮かべて、


「なによそれ、使い方もわからないくせに…!」

「ぐっ、痛い所を…」

「ほら、ホームルームの途中で抜けて来ちゃったんだから、戻るわよ。」


☆○□◇□○☆


教室に戻った俺たちは一時限目を潰してまでの質問責めにあったが、それはまた別の話。


☆○□◇□○☆


昼休憩。

俺は火穂に呼ばれて、共に中庭にて昼食をとっていた。


「ほら、お弁当。ここの学校は給食や学食が無いって聞いたから。」

「おっ!助かるぜ!

いつも購買のパンかコンビニだったからな…」


そう、ここは小中高一貫性のクセに学食も給食も無い学校なのである。

辛うじて購買はあるが、売っているのはパンか飲み物くらい。


「そういえば水希達には弁当あるのか?」

「朝のうちに渡しておいたわ。

…6人分のお弁当となると、結構な早起きしないといけないわね…」


火穂が難しい顔になって呟く。

…俺も今度から手伝える事は手伝うかな。


「あと"魔女(ウィッチ)鍵杖(・マスターキー)"なんだけども、使い方とかあるのか?振るだけとかじゃ使えないのか?」

「振るだけで使えるなら犬でも魔法使いになれるわよ…

えっと確か…杖には精霊が宿っていて、その精霊と"接続(コネクト)"することで使用者に魔力が供給され、魔法が使えるようになる…

って、お母さんは言ってたような気がする。」


ほうほう、つまりこの杖の精霊とやらを呼び出せばいいんだな。

どれ、


「精霊ちゃ〜ん☆出っておいでぇ〜☆」


っぶぅぅっ!!


誰かが吹き出すような音が聞こえた。

火穂の方を向くが一点をみて固まっている。


まぁ、そうだよな。


俺が冗談を言った瞬間、空間にヒビが入るとそうなるよな…


「って!ヒビ!?」


遅れて仰天する俺。


「多分、これを"魔女(ウィッチ)鍵杖(・マスターキー)"で完全に解放すれば…」


唖然となって提案する火穂。

俺はそれに倣って鍵杖をヒビに突っ込み軽く回す。


そこから現れたのは…


「…ッ!ふはははははっ!そんな召喚呪文で妾が呼び出せるとでも思っているのかこの男は!あはははっ!」


腹を抱えて大爆笑している、蒼銀の長髪をし、すこし古風な一人称を携えた幼女だった。

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