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形式的な景色
周りを見渡すと、そこは自室ではなく、
身に覚えのない部屋なのだ。
決定的だったのは、外の景色だ。
普段見慣れたものとは
全く別物が広がっていた。
サバンナに住む動物たちの生活、
雑居ビルのオフィスで行われる会議、
公園で遊ぶ子供たち、と脈絡のない景色が
テレビ番組のように
次々と繰り広げられる。
ここは一体・・・。
ふと、窓から振り返ると、
部屋に机があり、
その机の上に干からびて
黄ばんだ動物の皮が
置いてあることに気が付いた。
窓から離れて机に近づき、
恐るおそる