ー追放ー
「河田君。俺も残るよ」
「お、見直したぜオタク。助かる!」
あ、あの河田君が助かるって。嬉しい。
「待ってあなたが残るなら私も」
中野さんは河田君の取り巻きに連れて行かれていく。
中野さん。君ははやくにげたほうがい。その方が君の固有スキルはもっと活かせるはずだ。
俺と河田君を残して騎士団長たちが来た道を戻っていくと河田君は急にわらいだす。
「なぁ。オタク。お前よくバカって言われんだろ」
「え?急にな、なんの話?」
「いや、ことがうまく測りすぎてな。もう笑いがとまらんのよ。中野がお前を庇うのはわかってたからさ。クラスのやつにあらかじめ中野を連れていくよう頼んでいたんだよ」
・・・は?一体何を言ってるの河田君は?
「正直異世界に来る前も目障りだったんだよなあお前。きもいしよ。でも何気に中野に気に入られやがってよう。いつもかげでお前のこと庇ってやがったからよ。まじムカついたぜ。俺が遊びに誘っても無我君をいじめるやつとは遊ばないとさ。まじムカついたね!」
え?だから、今そんな話をしてる場合じゃマノシシがこっちに突っ込んできてるよ!
「お前の固有スキル、王様に聞いたら使えないと言っていたらからな。それで俺がお前を排除したら俺を勇者扱いしてくれるかって聞いたら快く承諾してくれたぜあの王様。だからお前はここでグッバイだ」
河田君は装備していた斧地面にマノシシを斧で飛ばした後に俺もマノシシの近くにまで蹴り飛ばす。
「な、なんのつもりだ河田君!」
俺は河田君に怒鳴ると河田君は
「お前は俺たちのクラスから追放だ!じゃあな!オタク!」
河田君は地面に斧を叩きつけて俺が立っていた地面は砕けて地盤が崩れる。
そんな、俺の人生がこんなとこで終わるなんて。中野さんが言ってた危機ってこのことかよ。くそ、
「くそぉぉぉぉ!」
俺の叫びと共に上では誰かが大きな声で嘲笑っていた。
そして俺は今の状況にいたる。カースドの奈落の何層にまでおちたかはわからんが身体中がかなり痛い。くそ!せっかく異世界に来たのにこんなところでくたばってたまるか!
「絶対にドーロン王国に帰ってやる!それで河田に復讐、してやるんだ。まずはそこから」
俺は地面を這いつくばりながら歩いていると俺の目の前にクマのようなモンスターが現れる。
「あ、あ、ああ」
そんな、さっきのマノシシよりでかいそれに見た感じかなり強そうだ。ここは、何層なんだ!