ーカースドの奈落ー
2日間のもう特訓を終えて3日目、俺たちはとうとう迷宮に挑む。
「いいか。私達が挑む迷宮はSランク迷宮、カースドの奈落だ。訓練時に説明したが迷宮にはランクがあり下からCランクで最高ランクがSランクだ。君達にはSランクを攻略してもらう。各自準備はいいか?」
騎士団長が言うと騎士団長の近くにいた河田君が
「あったりめぇだろ!もうやりたくてやりたくてうずうずしてんだよ!さっさと迷宮に入ろうぜ!」
河田君は訓練が始まってからわりとノリノリで1番実力が伸びており騎士団長からもかなり期待されている。かくいう俺は何もいわれてない。まぁ1人で訓練してたしね。
俺の隣には中野さんがいて中野さんが
「忠告したのにきたのね。無我君。変わってるわねあなた」
「大丈夫ですよ。危機なんて俺は簡単に乗り越えてみせますから!そのために1人黙々鍛えたんですから」
俺は中野さんに言うと中野さんは俺の装備を見て
「あらあなた武器は?」
「武器ですか?武器は己の拳ですよ!」
格好よくいいかえしてやった。武器が装備できないなんて恥ずかしくて言えないからな。
俺が中野さんに言った後にクラスのみんなは迷宮に入るためのトンネルを通り騎士団長がSランク迷宮、カースドの奈落へと繋げて扉が開く。
「それでは諸君私に続けー!」
騎士団長達の後に続いてクラスメイト達は迷宮に入る。
迷宮の中には進んでいくとゲームの世界でよく見るゴブリンとかスライムがいた。これがSランク?あんまり大したことないな。
カースドの奈落は地下に行くほど魔物の強さはまし、クラスメイトのみんなは魔物を沢山討伐していく。俺もできるだけやろうとするがゴブリンたちにパンチをしてみても大したダメージにならず足をひっぱるばかり。一応攻撃はできるんよ?ただダメージが全然当たらんの。固有スキル、無能化のせいで。クラスメイト達と迷宮を攻略していきかなり深い階層にまで潜ると騎士団長が
「これだけ魔物を倒せばしばらくは王国に魔物は来ないだろうから今日はもうひくぞ。あまり長居して君達が死んでしまってはもともこもないからな」
騎士団長が俺たちに言い俺たちはドーロン王国に戻ろうとしている時俺たちの背後、下に降りる階層側から大きなイノシシのような魔物が現れる。
「あ、あれはマノシシ!下級魔物インシシの親分だ!やつは中級魔物の中でも上位種だ!皆急いで逃げろ!」
騎士団長が言うと河田君が
「騎士団長。ここは自分が時間を稼ぎますので騎士団長はクラスのみんなを連れて先に行ってください!」
か、河田君。君はなんていい奴なんだ。よし、俺も何もできてないし何か役に立てるかもしれないから残ろう。