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1.成人の儀

処女作になりますので至らない点数多くあると思いますが、読んでもらえると嬉しいです!更新できるよう頑張ります!


 「これより成人の儀を執り行う」


 荘厳な出で立ちの男の声が響いた。

 このマルテルス王国において15歳になるものは、成人の儀を迎え晴れて大人の仲間入りとなる。そして何よりこの成人の儀では、神託によりスキルを与えれる。

 僕ことレトラ・ルーンシルクは、この日成人の儀を迎え晴れてスキルを手に入れる。

 

 「やっとこの日が来たんだ!」


 待ちに待ったこの日を僕は、緊張と期待を胸に神妙な面持ちで自分の番を待っていた。

 

 「ダガート・タルクエス前へ!」

 「はい!」


 進行を務める祭司が名前を呼び、肌は褐色、黒髪の筋骨隆々ないつ見ても同い年とは思えない身体をした男が返事と共に階段を上っていく。

 上段では祭司教が待っており、上がってくるのを待っていた。

 

 「これより神託を始める。その者は台座にある宝玉へ手をかざせ」


 祭司教の言われるがままにダガートは手をかざした。それを見るや祭司教は目を瞑り祈祷をしているようだった。

 先ほどまでの賑やかな雰囲気が一転、静寂が支配した。

 その支配を解いたのは、前方の宝玉から発せられる光だった。

 それは黄金色に染まり、あたりを燦燦と照らした。

 

 「おお!流石はタルクエス公爵家だ!」

 「黄金色ということはAクラスか!」

 

 周りの観客が沸き立つ。

 それは無理もないことだった。黄金色はAクラスのスキルということの証明であり、Aクラスのスキルはどれも優秀、それを神託で授かることは稀であったからだ。

 僕自身この光景を目の当たりにし萎縮しそうになった。それは自分のスキルに対する不安なのか、東のタルクエス公爵家の対とされる西のルーンシルク公爵家の嫡男という重圧からなのかは分からなかった。

 

 「ダガート・タルクエス、汝のスキルは【A:剣聖】である」


 「おお!流石は騎士の家門だ!」

 「姉弟そろってAクラスとは、さぞや公爵閣下は鼻がたかいでしょうな」


 祭司教の声が響き渡ると先ほどよりさらに観客は沸き立ち、タルクエス家への称賛の声を上げている。

 当のダガートは、微動だにせず粛々としているかに見えたが、こぶしを握り締め今できる最大限の喜びを表していた。

 

 「ではダガート・タルクエスは席へ!次はレトラ・ルーンシルク前へ!」

 「はい!!」

 

 ついに自分の番が来た。

 この階段を一段上がるごとに心臓の鼓動がより鮮明に聞こえてくる。

 そのせいもあり、余計に緊張が自分の体を支配し、汗もにじみ出てくる。

 祭司教が何か言っているが、あまりはっきりと聞こえなかった。肩をたたかれ我に返る。

 

 「大丈夫かね?そう緊張するな。なるようにしかならんよ。スキルは神より与えられるもの、君にあった一番良いものを授けてくれるよ。たとえそれがEランクスキルであろうとな、何かしら神の意図があるとわしはそう考えとるよ」


 あまりの緊張ぶりに祭司教に温かいお言葉を頂いてしまった。

 だが不思議とこの言葉がすんなりと自分の心に沁み、緊張がほぐれていった。

 (そうだ!もうなるようにしかならない!期待を持ってここに来たんだろ!前向きに行くぞ!)

 

 「すみません祭司教様。儀の方を始めてください!」


 先ほどの緊張はどこに行ったのかとツッコミたくなる身の変わり様に、祭司教も微笑みながら

 

 「では儀を始める!その者は宝玉へ手をかざせ!」 


 先ほどと同様の工程を経て祭司教が目を瞑ってから数秒後、ダガートの時とは違う光があたり一面を覆いつくした。

 

 「なんだこの光は!?目が開けられん!」

 「し、しかし黄金色ではないぞ!な、なんだこの色は…」 


 そうこの光は黄金ではなかった。七色に輝くその色は、Sランクを示すものだった。


 「Sランクだと!?世界で一年に1、2人しか現れないと言われている、あの奇跡ともいえるランクがこの国に誕生したのか!!?」


 あまりの出来事に観客も付いて行けず、先ほどの歓声とは違い驚愕の声で溢れかえった。

 かくいう僕も、その光の強さに目を開けることが出来ず、思考を奪われていた。

 すると段々と光は弱まっていき、皆が目を開く、その視線は自ずと祭司教へと集まって行く。

 皆が期待を込め見守る中、祭司教が口を開く。


「レトラ・ルーンシルク!汝のスキルは…

  【S:合成王】コストは10である!」


 『わーーーー!』


 先ほどの静寂とは打って変わり観客の歓声で溢れかえり喧噪に包まれる。

 



 カメロ・グルメッグは、隣で大喝采をあげ喜んでいる男グズーナ・ハンナコッタに質問を投げかけた。


 「【合成王】……(どこかで聞いたことがあるような…)お前なんか知ってんのか?」

 「ん?Sスキルをなんで俺が知ってるんだ??」

 「は?お前、今めちゃくちゃ喜んでたじゃねーか!」

 「お前はバカか?Sスキルだぞ!S!!最高峰にして希少!!それだけで凄いだろ!しかもコスト10だぞ!あの魔王を倒した伝説のS級パーティですら、コスト10なんていなかったんだぞ!!伝説の始まりに喜ばすにいられるか!!」


 ものすごい形相でまくし立てられてしまった。

 

 「どっかで聞いたことある気がしたからきいたんだよ!」

 「俺が知るわけないだろ!」

 「あー悪かったよ!聞いた俺が悪かった!」


 こんなことなら聞くんじゃなかった。と思った時、


(ん?伝説のパーティ?伝説…)

 「そうだよ!伝説だよ!」

 「急に何の話だよ」

 「【合成王】だよ!思い出したんだ!その伝説のパーティーにオーブをよこせって突っかかってきた詐欺野郎だよ!神聖なオーブを合成しようとした不届きやろうだ!」


 Sスキルを詳しく知るものは少ない。それは希少性故だった。()()()()()()()()()()

二話以降はしばらく待ってもらうかもです、、早く仕上げれるよう頑張りますので反応貰えると嬉しいです

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